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今日は事情があって都心に出たので久しぶりに映画を見てきました。「ルートヴィヒ」という、例のシンデレラ城のモデル、ノイシュヴァンシュタイン城を造らせたバイエルンの王様の映画。
さすがに平日の午前中にこんな地味な映画ですから、客はぼくも含めて5人。これって、これまで映画館で見た映画って300本以上あると思うけど、たぶん最小人数だな。お好きな席と言われたので真ん中辺を選んだら、他の4人も真ん中辺に集まっていて、周りは誰もいないという不思議な風景でありました 笑)
ルートヴィヒは昔ヴィスコンティの絢爛豪華な映画がありましたが、正直言ってあまり印象がありません。でも、今回のこの映画は、話としてはおもしろく見られました。若い頃は長身の、芸術が世界を平和にすると素朴に信じている、理想に燃える美男王だったんですが、死ぬ直前はぶくぶくに太って不健康な巨漢になったということで、まあ、いうなれば、芸術に耽溺した結果デカダンに陥ったという感じでしょうか。若いときと晩年(といっても確か40代前半だったと思うけど)のキャストが違っていましたが、それは全く違和感ありませんでしたね。
ワーグナーも、それらしい雰囲気だったし、他の登場人物も、ほとんど知らないけど、興味をそそるものでした。弟のオットーなんて、あんな可哀想な人物だったんですね。王の死の原因は、まあ、鴎外の「うたかたの記」なんていうむちゃくちゃ想像力を発揮したような話もあるけど、通常は自殺説と暗殺説があるんだと思うけど、この映画でも、ヴィスコンティと同じだったんじゃないかと思います。
もっとワーグナーの曲がたくさん出てきて欲しかったけど、それほどではなかったですね。また、上の予告ではワーグナー生誕200年と歌っているけど、ワーグナーと王の関わりがずっと前面に出ているわけではありません。
ドイツがビスマルクのもとで帝国として独立する前後の話で、そのあたりのところもうまく説明されていたと思いますが、でも、映画としておもしろかったかといわれると、うーん、あんまりハッとするようなシーンもなかったし、もう一度見たいとは思いません。

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