都知事選、ずっと何も書かなかった、というか書けなかった。お察しのとおり、悩ましいところである。原発はもちろんだが、それ以外の面でも、今の流れをストップさせることを考えるのなら、勝てる候補に入れなくてはならないのだろう。
細川護熙はいい。だけど、後ろにいるのがあの小泉だ。とても応援する気になれない。なぜ?と思うひとのために、雨宮処凛のコラムを引用したい。
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01年から06年まで続いた小泉政権は、「普通に働き、生きること」を徹底的に破壊するものだった。そしてその影響は、小泉政権後もこの国で猛威を振るい続けている。徹底した新自由主義政策で広がった格差と貧困。社会保障費の容赦ない削減。そして04年には、製造業にまで派遣が解禁となる。雇用は不安定化し、「どんなに頑張っても報われない」層が大量に生み出され、そしてその中の一部は「ヘイトスピーチ」などの方法で悲しいガス抜きをし、明日の過酷な労働に耐える準備をしつつ、偏ったナショナリズムでなんとか自己肯定しながら安倍政権を補完する役割を担わされているという皮肉なことになっている。
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実に適確に今の社会を説明しているし、僕も全くその通りだと思う。さらに、雨宮処凛は小泉の言ったフィンランドで目覚めたとかいう「脱原発」発言にも、見事に噛みついているのだが、それは実際にこのコラムを読んでみて下さい。
「都知事選を前にして—絶対に忘れてはいけないいくつかのこと—」ぼくが支持しているのは、もう、言うまでもない、宇都宮健児だ。だけど、ウツケンで当選できるのかという危惧もある。前回の都知事選で約100万票を得たけど、今回、それが倍になっても、はたして当選できるだろうか? そもそも倍になるのか? むろんぼくはただの有権者の一人に過ぎない。そんなぼくが票読みしてどうするんだ、という思いもある。
5,6年前のウェブ関係のベストセラーだったとおもうけど、小泉の郵政選挙の時に、著者が母親から誰に投票したらいいかわからないと言われて、ネットで調べて今回は小泉が圧勝するから、小泉にしなさいと勧めた話を得々と書いていた。ここで、その本をそれ以上読むのを、ぼくは放棄した。
票読みして、こちらの候補のほうが当選しそうだからと言って、それに投票したら、同じことじゃないか、とも思う。
だけど、共倒れになったら、それこそ「敵」(あえて強い言葉を使ってみる)の思うつぼだろう。同時に、そうなれば、同じ「反原発」で志を一緒にしていた人たちの間で分派闘争が始まるってことだって考えられる。だから、この選挙は小泉の影があろうが、なんだろうが、反原発が勝たなければならないんだ、選挙権を行使するのは、単なる自己満足や、意思表示のためじゃないんだ、というのも、よくわかる。
どうすればいいのか、ほんとうに分からない。今言えるのは、ぼくはおそらく宇都宮健児に投票する。だけど日和(ひよ)る可能性もゼロではない、というところだ。きっと投票所へ入って、鉛筆を握って、そして、それでも、迷うんだろうと思う。まあ、どれだけ迷っても、ここに出てきた二人以外の候補に入れることは絶対にないけど。
と書いたら、雨宮処凛のブログが更新されていた。
「都知事選 私の選択、あなたの選択」「誰かが本気で考えた果ての選択を、否定したり批判したりする資格は誰にもない。」そうなんだよね。だから、東京都民のみなさん、本気で考えた上で、投票に行こう!

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