昨日のヘント・ヴェフェルヘム、ラスト5キロでサガンが単独アタックで逃げ切り優勝したみたいです。あのスプリントがあれば、なにも危険な逃げなんか試みなくても良いのに、って思うけど、ミラノ〜サンレモではツィオレクにやられたし、ひょっとして今回もハウスラーとかに指されたりしかねないし、E3プレイス・ハレルベケではカンチェラーラに逃げられたから、今回はフレチャあたりに逃げられたり、っていう可能性もあるから、不安に思ったのかもしれません。クラシック三度目の正直で、確かに強いですねぇ。ただ、あちらこちらで言われているように、ツールの総合なんかを狙えるようになったら、ぼくは疑いますよ 笑)
というわけで、radsportnews.comにツィオレクの単独インタビュー記事が載っていました。
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rsn:ツィオレクさん、サンレモでの勝利から一週間が過ぎました。周囲のリアクションをどう感じていますか?
ツィオレク:とってもいい。友人や知り合いからたくさんのおめでとうのメッセージをもらった。
r:それからTVの朝番組にも生出演したけど、どうでした?
ツ:うん、良い兆候だよね。ぼくらのスポーツへの関心はいまでもあるっていうことだからね。公共の放送がまたこのスポーツのことを放送しようとしてくれるのは、良い兆候だよ。【ドイツではドーピング騒動でTVがツールの生放送をやめたりしたんですね】
r:それらのリアクションで、たくさんの人にとってもあの勝利は驚きだったのが分かりますね。でもエリック・ツァーベルはレース前からあなたをダークホースだといってました。それをご存じでしたか?
ツ:レース前に読んだよ。むろんそれで舞い上がらずに、自分がダークホースだなんて考えないようにした。自分の調子が良いことは確かだったけどね。でも勝てたのは驚きだった。トップテンが目標だったからね。でもレースでは何が待っているか分からないよね。
r:あの天候も。。。
ツ:そうだね。
最後はとてもクレバーに後ろについて、自分からアタックもせず、かといって前との差を開かないようにして、ライバルの後ろに常にぴったりついていました。他の選手たちがあなたをあなどって、他の選手同士でにらみ合っているような気がしませんでしたか?
ツ:僕のことを見くびっていたのはペテル・サガンだけだと思うよ。でも他方で、みんなはファビアン・カンチェラーラとサガンに注意しているだろうとは思っていた。サガンは優勝候補らしく振る舞おうとしていたよね。それからイアン・スタナードも良い成績を狙って、あまり動かなかったよね。【そうかなぁ?】こうしたことは少しずつ僕に有利に働いた。
r:18歳でドイツチャンピオン、一年後にはU23の世界チャンピオン、もう最初からあなたは新たなツァーベルだって言われてました。でもその後大分長く待たされました。
ツ:人が望むように単純にはいかないよ。若くして結果を出すと、往々にして期待も大きくなる。でも、すべてがいつでも一直線に進まないのは人間のやることだし普通のことだって思っている。U23で世界チャンピオンになって翌年にプロになったからって、その翌年にはクラシックに優勝するなんて思われても困るよね。そんな、機械じゃないんだからね。これはスポーツなんだよ、予測不可能さ。
r:その間の停滞は、やっぱり若くして成功したことによるプレッシャーのせいだと?
ツ:4,5年ぼくはかなり目立たなかったし、もっと勝っても良いはずなのにって考える人達の期待から生じた考えだよ。でもそもそもぼくはここ数年調子は常に良い水準で走ってきたし、僕なりの成果をあげてきた。
r:この最大の成果は、以前のトップチームではなく、小さなチームMTNクーベカであげました。いまのチームではあなたが唯一のキャプテンだということが関係ありますか?
ツ:ミルラムでもレースによってキャプテンだったけど、それほどうまく機能しなかった。でもそれは多くの要素が絡み合っての問題だ。たとえばミルラムではマジョルカのステージで春先に勝っても、リアクションは勝って当然っていうものだった。でもMTNでは最初のレースで5位になったらチームはよくやったといわれるんだ。
r:それでは認めてくれるということが大切だと?
ツ:そのとおり。もっと小さな成果でも評価してくれること、これが全く違うんだよ。それがクイック・ステップでの二年間とは全く違うところだね。比べようもないよ。
r:今年のシーズン前の準備は違うことをしたのですか?
ツ:うん、この3年よりもずっと遅くシーズンスタートした。前は1月の最初か半ばのオーストラリアのレースを走っていたし、すぐにマジョルカ島のレースに続けて出ていた。ミルラムではカタールでスタートした。今年は2月半ばにやっとワンデーに出た。それで、1月全部と2月の始めを準備に当てることができた。
r:どんなトレーニングを集中的にしたんですか?
ツ:1月はマジョルカ島にいて、ほとんど基礎トレーニングだった。むろん筋力トレーニングも同時にね。そして2月の前半はトレーニングキャンプに参加した。そこではむろん負荷がピークになるようにした。だって他のチームはすでにいくつかのレースを走っているわけだし、それに対応するだけのハードさが必要だからね。
r:オメガ・ファーマ・クイックステップからMTNクーベカへの移籍は一部から二部への移動を意味しましたが、選択肢は他になかったのでしょうか?
ツ:他にもあった。
r:ワールド・ツアーチームですか?
ツ:そう。
r:どうしてMTNクーベカを選んだんですか?あなたにとって決定的だったのはなんですか?
ツ:確かに小さなチームだけど、きちんとしたチームだし、プロフェッショナルな構成がある。スプリントと春のレースのキャプテンを任せてくれたし、それはむろん大きなチャンスだったんだ。個人的に重要だったのは機材の良さだね。
r:チームはまず自転車競技をアフリカに広めようとしています。金曜日にはツガブ・ゲブレマリアムがツール・ド・台湾で史上初のエチオピア人のプロ選手勝利を挙げました。これはチームにとって、たとえばサンレモでの勝利と比べて、どのぐらい重要でしょう?
ツ:これはとてつもなく重要だよ。朝、すぐに読んだ。ぼくらの目標は、いま言われたように、アフリカに自転車競技を広めることだ。むろん僕らがこのヨーロッパで勝つことは重要だけど、アフリカ人レーサーが伸びてくれなければなんにもならない。ヨーロッパで活躍して、いろんなチームに移って、みんなのモチベーションが高まれば最高だ。
r:次のフランドルやパリ〜ルーベといった北のクラシックにはあなたのチームは参加しません。あなたはとても調子が良いのに、これは残念ではありませんか?
ツ:クラシックレースを全部は知るのは、僕らのチームにはちょっと多すぎるよ。そのためにはチームはまだ十分整備されていない。ひとつかふたつのハイライトがあれば十分だ。でもむろんこれはプロコンチームの原状肯定に聞こえるかもしれないね。
r:シーズン後半のワイルドカードは、ミラノ〜サンレモが終わったいまは、ひょっとしたらいくらか優先されるかもしれないですね?
ツ:レースプログラムは僕の仕事じゃないからね。わからないよ。でも少しはワイルドカードの優先権はたかまったかな。むろん、レースの主催者がどう考えるかは僕にはわからないよ。
r:火曜日からはデ・パンヌの3日間が始まりますね。他のトップスプリンターも出場します。ペテル・サガン、マーク・カヴェンディッシュ、アンドレ・グライペル、それにマルセル・キッテル。ゴールはどう見ますか?
ツ:僕らは以前と変わらずレースにのぞんでいくよ。なにも変わったことはしない。最初のステージはいくらかハードだね。これはもしかしたら少し僕向きかもしれない。でもスプリントになれば以前と同様、そう簡単にいくはずはないよね。
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というわけで、いまミラノ〜サンレモのポッジオからを見直してみましたが、いやぁ、あれはやっぱりサガンとカンチェラーラが強く、スタナードやシャヴァネルが勇敢で、ツィオレクがクレバーだったっていうことですね。なにしろ最後の1キロを過ぎるまでサガンとカンチェラーラより前には絶対でない、多少前が開いても前から下りてきたカンチェラーラを前に入れて、最後の最後、ゴール前数メートルで初めて先頭に出るっていう勝ち方でした。
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