ツィオレク、ジャパンカップに来たときは一周しただけで膝の痛みからリタイアしちゃったので、写真も撮れませんでした。18歳で、当時圧倒的な強さを誇ったテレコムを向こうに回してドイツチャンピオンになり、U23で世界チャンピオンになり、こりゃあ、ツァーベルの跡を継ぐスプリンターが出てきた、と思ったのもつかの間、どうも今ひとつパッとしないまま、ミルラムからオメガファーマへ、そして今度は南アの二部チームへと、まあ、言葉は悪いけど都落ちしていったみたいなイメージでしたが、春一番のクラシックでよもや優勝しちゃうとはねぇ。あまり期待されないほうがいいのかな、この人は。
というわけで、まあ、今シーズンはオランダやベルギーのレースが雪で開催中止になってますから、この先だってどうなるかわかりませんがね。1910年以来の悪天候とスカパーではいってましたが、1910年のミラノ〜サンレモは有名な鍛冶屋で自転車修理をしたクリストフが優勝したやつで、完走者8人ていう奴ですね。
というわけでデーゲンコルプは18位。一瞬ポッジオの前でジルベールの逃げに乗ったので、おお、これはひょっとしたら、と思ったんですがね。
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この日のことをぼくは一生忘れないだろう。今日体験したことは、まご子の時代に話をしてやれるようなものだ。実際、こんなこと体験したことがないよ。文字通りの意味で叙事詩的だった。雪は腕にくっついたまま離れず、ヘルメットは氷のかたまりになり、路面には数センチの雪が積もっていた。
むろん寒さにはトレーニングで慣れている。ときには今日よりもっと寒い気温で走ったこともある。でも零下5度でも日が照っているのと、0度でみぞれが降っているのとでは違うよ。
もしトレーニングだったら、窓から外を見て、間違ってもガレージから自転車を出すことはないね。きっと二時間のローラー台と体操と筋力トレーニングだけだよ。こんなひどい状況で自転車に乗ったことはこれまでなかった。あったとしてもマウンテンバイクだ。でもそれだって記憶にないな。
結果からみれば、レース前の状況を考えると、今日は満足できるものだった。筋肉痛で乗り込めなかったことはむろん関係あった。チームがぼくをうまくサポートしてくれたのに、生かせなかったのが残念だ。ポッジオまではうまくいった。途中、フィリップ・ジルベールがアタックして下りで引き離しにかかったときには、先頭グループにしがみつけた。それからポッジオにきたら、もうむちゃくちゃ速くなった。パオリーニがスピードを上げ、サガンとカンチェラーラとゲラルト【ツィオレク】が抜け出したとき、ぼくはもうついて行けなかった。足がなかった。最後は18位でフィニッシュだ。それ以上は無理だった。ゲラルトにはおめでとうと言いたい。彼は本当に強いレースをしたね。そしてみんなをだまくらかした。まいったよ。
正直に言って、途中、チームバスの中では再び自転車に乗って走り出すとは思っていなかった。中休みありのレースってなんか笑っちゃうよね。
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