一昨日のエントリーに対してイの一番にコメントをくれた人は
「本当に困っている人がいるから、不正受給者も含めて給付するように努力しよう」なんてあまりに馬鹿
と一言書いてきた(わざわざ言うまでもないけど、この人がまるで引用のように「 」で括っている文は僕の書いた文ではない)。また、今朝の東京新聞の投書欄でも生活保護申請者に対する施策の甘さを指摘するおばさんの投書が載っていた。
みんな怒る相手が違うんじゃない?? 天下り官僚やその関連法人を取り巻くむちゃくちゃ振り、政治家に目を向ければ様々な無意味な特権と政党助成金とやらのお手盛りむちゃくちゃ振り、3.11から後、ようやく分かってきた原発をめぐる政官財学報(いわゆる悪徳ペンタゴン)のむちゃくちゃ振り、その他たくさんの利権に絡んだ金の亡者たちのむちゃくちゃ振り、そういう巨大なむちゃくちゃに怒らないで、低次元の「嫉妬心」と「ざまあみろ」ばかりがまかり通っている。巨額の不正には怒らないくせに、生活保護を受けている人間に対して怒りを向けている。人間って困窮すると自分より弱いものに怒りをぶつける。いじめられっ子がいじめっ子になる例もそうだ。今の日本、みんな困窮しているんだよ。だから手近なものに怒りをぶつける。まこと統治する側にとっては人心は荒廃し、人々は弱い者同士で反目し合っていてくれたほうが楽ちんなのだ。
改めて書くけど、みんなどうかしているよ。
これって、あきらかに社会保障や福祉を後退させたい人たちのキャンペーンだよ。
社会保障(福祉)を切り捨てようとしているんだよ。そしてそこで浮いた金はどこへいくか?国民に還元されるわけない。そんなのちょっと考えただけで分かるだろう。
前回のエントリーで使った比喩をもう一度使えば、テロリストが隠れているから一般人もろとも爆撃してしまえ(不正受給者がいるからほんとに困っている人もろともに給付を差し控えろ)っていう戦法に対して、今は困っていないからといって、やっちまえ、どんどん爆撃しろって言っている国民。あすにも困ったことになる可能性は誰にだってあるはずだ。だれだっていつか社会保障や福祉のお世話になるかもしれない。そのときは爆弾は自分の頭上に落ちてくるんだよ。どうしてこんな簡単なことが分からないトンチンカンな人が多いのかね?
ナチスが共産主義者たちを連行したとき
わたしは黙っていた
だってわたしは共産主義者ではなかったから
やつらが社会民主主義者たちを投獄したとき
わたしは黙っていた
だってわたしは社会民主主義者ではなかったから
やつらが労働組合員たちを連行したとき
わたしは黙っていた
だってわたしは労働組合員ではなかったから
奴らがわたしを連行したとき
抗議してくれる人は
もうだれもいなかった
(マルティン・ニーメラー牧師 アンコウ訳)
----------2012/05/30/15:00追記-------
うーん、今、前回エントリーの「札幌姉妹孤立死事件」でリンクさせてもらったマガジン9条の雨宮処凛さんの新しい記事を読んだ。さすがに僕のへたくそな書き方とは違う。こちらも是非読んでみて下さい。
「芸能人家族の生活保護問題に思う」へ----------2012/05/30/15:10追記-------
いやいや、雨宮さんの記事、すごい。なんという説得力。生活保護の不正受給率は1.5%だそうだ。正当な受給率は98.5%。言うなれば3人のテロリストが隠れているから200人がすんでいる建物を爆撃しろって言っているわけだ。
少し前の記事だけど、こちらも是非どうぞ。
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