昨日26日、総合支援法と名前だけ変えた自立支援法延命法案が衆議院本会議で採決、一切の審議もなく自公民議員の起立多数により可決されました。
先週から毎日、そしてたぶん今日も雨の中、多くの人が集まって国会の前で抗議行動が行われています。
2006年、障害者自立支援法が制定され、障害者が生きていくのに必要な援助をサービスとして一律金を取る応益負担が導入されました。これにより援助がたくさん必要な障害者ほど、つまり重度の障害者ほど生きていくのに金が掛かるという、先進国ではどこにもない、とんでもないシステムができました。
2008年、障害者自立支援法は憲法に規定されている人権に反する法律であると、全国の障害者多数が国を相手に裁判を起こしました。マニフェストでこの自立支援法を廃止すると書いた民主党が政権を取り、2010年1月にはこの法律は違法である、間違いだった、自立支援法は廃止し、憲法の人権を障害者に具体化する法を新たに作ると約束しました。
この約束に基づき、その後多くの当事者を交えて約1年の議論を重ね、より良い法律にしようと何度も会議を開いて、2011年8月に新たな法のための骨格を練り上げました。本来、この骨格をもとに、政府は財源等も考えながら新たな法案を作る義務があったはずです。
ところが、実際に出てきたのは障害者総合福祉法という名前を変えただけで、応益負担は残ったままの、せっかく1年もかけて練り上げてきた骨格を99%無視したもの。しかも、それを審議もほとんどしないまま衆議院を通したわけです。あとはおそらく来月半ばごろまでに参議院の委員会で審議・採決後、本会議で通れば、
国による詐欺の完成となるわけです。
YouTubeに、
去年の震災の少し後に引用したことがある池添素さんのFM「京都三条ラジオカフェ」の映像がアップされています。この中できょうされん京都支部の粟津さんという方が、こう言ってます。
古い車を廃棄して新車にしますと契約した。ナビをつけてとか、その他、いろんな要求を出して、待ちに待った車が来たら前の古い車のままだった。
これは詐欺ですね。しかも、その契約相手が国なんですよ!
つまり
国は嘘をついても良いっていう前例を作ったわけです。一度ついた嘘は、もうつき続けるしかありません。原発事故もそうですが、結局太平洋戦争の軍部と同じで、どんどん泥沼にはまっていくことになるのではないのか、国は次はどんな嘘をつこうとしているのか、と不安を感じます。
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