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「脱原発社会を創る30人の提言」

2011.10.03.15:04

脱原発社会を創る30人の提言脱原発社会を創る30人の提言
(2011/07/15)
池澤 夏樹、坂本 龍一 他

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どれも説得力があり、もし仮に、これらの提言が実行できない理由があるのなら、政府なり東電なり学者なりが、きちんとその理由を述べるべきだ。マスコミも、これらの提言をもっと真正面から取り上げていくべきだ。

本来なら、この本を読んで脱原発社会の可能性に思いをはせ、明るい未来を築こうという気持ちになるんだろう。だけど、ぼくはなんだか、ひどく憂鬱になった。これだけ著名な人々が、説得力のある提言を出しているにもかかわらず、日本という社会は果たして本当に変われるのか?日本人が本気で脱原発のために、人任せにせず、自らも意思表示していこうとするのかどうか?

そう思ったときに、なんだか暗澹たる気分になった。

ぼくらは本当に実に見事に騙されていたのだ。あきれるほど見事に、業界に、政治家と官僚に、御用学者に、そしてなによりマスコミに。

ソ連。共産主義の敗北の象徴として扱われるこの国が崩壊したとき、どこの放送局の駐在員だか忘れたが、これでロシアにも約70年ぶりに自由が戻ってきました、と絶叫していた。あぜんとした。この人は70年前のロシアが帝政国家だったということを知らないのだろうか、とあきれかえったものだった。

まあ、それはともかくとして、ソ連がどうしようもない国だったことはまちがいない。しかし、今回のフクシマのことを見るにつけ、聞くにつけ、ソ連崩壊前のチェルノブイリのときのほうが、ソ連の責任ある人々は、まだ現在の日本よりまっとうにソ連国民のことを考えていたのだ。

ここまでひどい国だったとは思っていなかった、こんなにひどい国だったんだ、日本は。こんな国を愛せ、って無理に決まってる。愛国心というのは、今あるこの国を愛することではない。こころから愛せる国、誇りを持てる国にするように努力すること、これが愛国心ではないのか。ぼくは愛国者だ、しかし今の日本という国を愛することはとてもできない。

今の日本で愛国者であることは、きっと非国民になることなんだと、少し過激に思ったりする。


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プロフィール

アンコウ

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あんけ・たつや。欧州ロードレースに興味を持ってすでに30年以上。主にドイツ人選手を応援。特に青田刈りにいそしむ。歳にも関わらず、あらゆる点ですごいミーハー。そのほか好きなものは、読書、音楽はバッハと友川カズキ、北方ルネサンス絵画、映画、阪神タイガース(村山、江夏以来ですが、強すぎないこと希望、弱すぎはもっと困るが)。北欧の社会民主主義に対する憧れ強し。家族構成は連れ合いと娘三人。

* 時々コメントが迷惑コメントとしてゴミ箱に入れられることがあるようです。承認待ちが表示されない場合は、ご面倒でも書き直しをお願いします。2017年8月3日記す(22年3月2日更新)

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