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ニーアマンのツール日記(11)

2011.07.12.06:14

結果を見ると、ニーアマンは5分半弱の遅れだから、昨日のトラブルには見舞われずにすんだんだろうとは思っていましたが、なるほど、エースのヘーシンクが遅れ気味で、アシストとしての役割をフルに発揮していたようです。集団の後ろではTVに映らないところで地味にアシスト選手たちがハアハア言ってるわけです。

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なんちゅうステージじゃ!

今ちょうど目がさめたところだ。そして今日はこのツール最初の休息日。昨日のことをもう一度振り返るのによいタイミングだ。正直に言おう、ぼくはプロトンの中の集団落車の大混乱も、先頭グループのとんでもない落車も、チームメイトのルイス・レオン・サンチェスの勝利も、直接、そこに居合わせたわけではなかった。

ぼくのレースはただただ、ロベルト・ヘーシンクをスタートからゴールまで連れて行くことだけが使命だった。彼は朝から、昨日よりも痛みがひどいと言っていて、ぼくらは彼を何とかなだめすかしてこのステージを走らせようと苦労した。LLサンチェスやカルロス・バレド、バウケ・モレマやローレンス・テン・ダムが逃げグループに潜り込もうと努力している一方で、ラルス・ボームとマールテン・チャリンギィとぼくは、ロベルトをプロトンに留めるようがんばっていたんだ。

ステージの最初の80キロで、ぼくらは5,6回ちぎれかけた。ロベルトが集団のスピードに付いていけなかったからだ。ぼくらはなんとかタイムリミット内でゴールまでたどり着きたいと思ったほどだった。100キロを過ぎた頃から徐々にロベルトの調子が良くなって、ぼくらは彼を励ましてモチベーションを上げさせ、後れを取らないようにさせて、結局最後の最後にちょっとだけ遅れただけですんだ。

まさか、彼が他の優勝候補とほぼ一緒にゴールし、結局彼らから8秒しか失わなかったなんて、夢にも考えていなかった。ぼくはゴール前1.5キロ地点でロベルトを送り出したんだけど、そこでルイス・レオンがステージ優勝したことを知った。ステージ優勝のチームになったんだ。しかしたくさんのレースを去っていった選手たちにはお見舞いを言わなければならない。

ここ数日、少しなくしていたモチベーションはいままた高い水準へ戻ってきた。昨日のステージ、怪我のためにスタートしなかったジャンマ【ホアン・マヌエル】・ガラテも、夜にはみんなと一緒に笑えるようになった。

今、ぼくは休息日を喜んでいる。あしたはツールの後半に向けて新たな気持ちでスタートする。
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結果から推測すると、ヘーシンクから6秒遅れのバレドがゴール前でアシストをしたのでしょう。そこからさらに1分10秒から1分40秒ほど遅れたニーアマン、モレマ、テン・ダムがゴールの登り前あたりまでヘーシンクを守り、10分以上遅れたチャリンギィや15分遅れたボームはゴール前60キロぐらいにある2級山岳あたりでお役ご免になったんでしょうか。ヘーシンクはアシスト使い捨て状態でなんとかゴールにたどり着いてみれば、なんのことはない、有力選手たちから8秒しか遅れなかったわけです。しかし、こんな形でバックアップされては、エースはそう軽々しくレースをやめるわけにはいきませんね。それはそれで結構なプレッシャーでしょう。


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プロフィール

アンコウ

アンコウ
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あんけ・たつや。欧州ロードレースに興味を持ってすでに30年以上。主にドイツ人選手を応援。特に青田刈りにいそしむ。歳にも関わらず、あらゆる点ですごいミーハー。そのほか好きなものは、読書、音楽はバッハと友川カズキ、北方ルネサンス絵画、映画、阪神タイガース(村山、江夏以来ですが、強すぎないこと希望、弱すぎはもっと困るが)。北欧の社会民主主義に対する憧れ強し。家族構成は連れ合いと娘三人。

* 時々コメントが迷惑コメントとしてゴミ箱に入れられることがあるようです。承認待ちが表示されない場合は、ご面倒でも書き直しをお願いします。2017年8月3日記す(22年3月2日更新)

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