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脱原発を前提に その3

2011.04.18.19:30

土曜日の森達也と保阪展人、それに後半からは鈴木耕(もとプレイボーイ編集長)も加わった対談で、森が震災後1週間ほど軽い鬱のような状態になったと言っていたが、実はぼくもそうだった。あの時期、期限が迫っていた仕事でてんやわんや状態で、あの仕事がなかったら、強引に忙しさにかまけることができなかったら、ぼくはホントにどうかなっていたんじゃないかと思う。

新聞もTVも亡くなった人たちのことを数に還元せず、なんとか記憶しておきたいとしている。

ナチスでユダヤ人を殺害する書類にハンコを押していた中間管理職の役人アイヒマンが、一人の死は悲劇だが、万単位になるとただの数だと言ったそうだ。

一方で、昔読んだ小説に原爆で死んだ人の記録を集める男の話があった。高橋和巳の「憂鬱なる党派」じゃなかっただろうか?たくさんの死をただの数字にせず、一人一人の人間の死として、なんとか記録記憶しようとしながら、確か主人公は今で言うホームレスになって野垂れ死にし、彼が大切に抱えていた記録の束は風に飛ばされていくんだったと記憶している。

しかし震災から1ヶ月以上になるのに、まだあのころの気分を引きずっているような気がするのは、すべて原発事故のせいだ。想定外の津波のせいにしているが、そうではなく、地震が起きた時点ですでにかなりの損傷があったのではないかという意見が出始めている。だとすれば、耐震強度の面で他のの原発がほんとうに大丈夫なのか、という不安も出てくる。そして政府や東電が本当のことを言っていないのはどうも間違いなさそうである。

原発深層流001 信用できる人、できない人

ひねくれた言い方になるが、このように本当のことが言えない原発は、すでにこのことだけでもあってはいけないものではないのか。


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プロフィール

アンコウ

アンコウ
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あんけ・たつや。欧州ロードレースに興味を持ってすでに30年以上。主にドイツ人選手を応援。特に青田刈りにいそしむ。歳にも関わらず、あらゆる点ですごいミーハー。そのほか好きなものは、読書、音楽はバッハと友川カズキ、北方ルネサンス絵画、映画、阪神タイガース(村山、江夏以来ですが、強すぎないこと希望、弱すぎはもっと困るが)。北欧の社会民主主義に対する憧れ強し。家族構成は連れ合いと娘三人。

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