今頃言うのは、少しばかりはばかられるが、もともと、ぼくは原発には反対だった。ただし、そんな偉そうな理屈があったわけではない。ぼくが社会というものに対する自分の立脚点として意識しているものとの整合性から、原発に対しては心情的なレベルで反対だったという程度のものだ。もっと、正確に言えば、無関心だったと言っても良い。
だから、環境保護の観点から言って、原発ほど環境に優しい電力はないという言葉に対抗するだけの知識も理屈も持っていなかったし、持ちたいとも考えなかった。
だが、今このような事態になって、心情的なレベルではなく、やはりこれは何とかしなくてはならないのだという思いを強くしている。なにしろ、これから先、福島原発を中心に周囲何十キロにもわたって、何十年も立ち入り禁止になりそうなのだ。昔のソ連映画に「ストーカー」っていう傑作があったが、まさにあんな風に封鎖されたところが日本にできてしまいそうなのだ。
だが、現実的に考えると、いますぐに原発を止めろと言うのは非現実的なんだろう。しかし、今すぐ止めなくても、原発をいずれ止めることを前提に、これからのエネルギー政策を考えていくというのが良いと思う。原発への依存率が今より高くなってからでは後戻りはできなくなる。まず国民が共有すべき前提は脱原発である。それを前提に、エネルギー問題や環境問題、経済や地域の問題、町作りの問題を考え、ぼくらの生活を考えていく。脱原発を何年後に実現するかは議論の余地があるとしても、いずれ原発はなくなるということを絶対的な前提として僕ら日本人の生活を考えていくべきなのだと強く思う。そのように前提が決まれば、やれることも決まってくるだろうし、やるべきことも決まってくるのではないか。
いや、原発には依存しなければならない、むしろ原発の安全性をさらに高めていくのが良いという意見もあるかもしれない。だが、今回のことは原発の安全性を高めるための教訓にはならないと思った方が良い。「想定外」のことはいつだって起こりうるし、のどもと過ぎれば熱さ忘れる、これが人間の本性なのだから。
-----13:40追記-----
明日は
ツール・デ・フランドル(ロンデ・ファン・フラアンデレン)というこの時機に、コース変更です。有名な激坂石畳のコッペンベルフが、石畳の石の盗難で、走れなくなったそうで、今年のコースにこの有名な激坂は登場しません。残念。さて、わたしは、今年は恒例の春の家族旅行とかぶってしまったので、ライブ観戦はできません。これも残念。
-----23:25追記-----
やられたぜい、コッペンベルフ、人が良いからまんまと騙されちまったい …>_<…
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