rsn によると、2014年のツールのスタート地点としてフィレンツェが立候補しているそうです。その理由はジノ・バルタリの生誕100年。バルタリは1914年7月18日にフィレンツェ近郊で生まれたそうです。バルタリはツールに2勝しただけ(!)ですが、1938年と1948年と、24歳と34歳で勝っていて、年号からもわかるように、第二次大戦を挟んでの勝利です。とくに48年は若きルイゾン・ボベをアルプスのクロワ・ド・フェール峠で逆転して優勝した年で、アルプスの山岳ステージ三連勝という離れ業をやったのでした。
これは個人的にもっとも好きな写真の一つです。泥道のクロワ・ド・フェール峠の登りです。スケールのでかいクロカンレースみたい。

© L'Equipe Tour de France 100ans, 2003
人物をアップにしておきましょう。前が逃げる若き日のボベ、後ろがバルタリです。

© L'Equipe Tour de France 100ans, 2003
バルタリというとコッピの名前がすぐに浮かびますが、実際にはバルタリの方が5歳も年上で、両者ともに第二次大戦によりその絶頂期を奪われたといわれますが、バルタリの場合は26歳から31歳というロード選手としては一番の時期を奪われているわけで、その意味ではコッピよりもハンディの度合いは強いといえるかもしれません。
日本ではコッピの敵役のように語られることが多かったという感じがしますが、イタリアの有名なシンガーソングライターのパオロ・コンテの曲に、その名もバルタリという曲があります。1930年代の不況と閉塞感の時代、沿道でガールフレンドと一緒にバルタリがフランス人たちをぶっちぎってやってくるのを待っている貧しい労働者の歌だそうです。ガールフレンドの方は飽きちゃって映画に行きたがっているけど、俺はバルタリが来るのを待つんだ、とかなんとか、そんな内容だそうです。
コッピの方がちょっと超然とし都会的な、高級なイメージがあるのに対して、バルタリは熱心なローマカトリックの信者で庶民的、労働者的な泥臭いイメージがあったという感じでしょうか。実際にはそうではなかったようですが。。。
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