昨夜、というか、夜中にNHKのハイビジョン放送で、なつかしや、フルトヴェングラー指揮のモーツァルトのオペラ「ドン・ジョヴァンニ」をやっていました。フルトヴェングラーというのは、私が生まれるより前に亡くなったドイツの20世紀最高と言われる指揮者です。
恥ずかしながら、中学生から高校生にかけて、フルトヴェングラーが大好きでしたね。きっとフルトヴェングラーが指揮した音楽が、ではなく、フルトヴェングラーが好きだったんでしょう。いや、誰が指揮したって、そうそうわかりゃしないし、違いがわかったところでどっちが良いかなんて言えなかったはずなんですけどね。
当時のことを思い出すと赤面の至りですが、まず、名前の語感がカラヤンやカール・ベームよりも格好良かったし、なんかイメージとしてあのはげた頭のはげ方も尋常ならざる崇高さが感じられて、高校時代はフルトヴェングラーの指揮したブルックナーの交響曲のレコードを毎日のように聞いていました。当時はレコードをかけたら、もういすに座って、まるでコンサートホールにでもいるかのように、かしこまって、ありがたがって聴いたものでした。いや、安物のステレオで、そもそも部屋も狭いし、隣の部屋では父親がTV見てるし、どこがコンサートホールやねん、っつう環境でしたけどね。まあ、こういうのをスノビズムって言うんでしょう。まあね、高校生ですからね。
今は、当事よりは多少は演奏家による違いがわかるようになったとは思いますが、はっきり言ってCDになるぐらいの演奏家だったら、もうどれが一番好きだなんて言えないですね。まずい酒がないように、嫌いな演奏なんてないってことかな 笑)
さて、フルトヴェングラーのドン・ジョヴァンニでした。最初に「なつかしや」と書いたのは、この演奏の記録映画は今から30年以上昔だったと思いますが、なんと、上野の文化会館大ホールで上映されたんですよ。見に(聴きに?)行きました。客席は超満員だったですね。上映が終わり、幕が下りると、どこからともなく拍手が起こり、会場中が拍手の渦にまきこまれたのでした。まあ、これも今になれば恥ずかしいといえなくもないんですがね。
良ければ、下のボタンを押してみてください。

にほんブログ村
- 関連記事
-
スポンサーサイト