ハンブルク州裁判所はヤン・ウルリッヒの生物学者ヴェルナー・フランケに対する訴えを棄却しました。ウルリッヒ対フランケはドイツではここ5年常に注目の的になってきたネタです。
フランケはドイツの反ドーピングの急先鋒で、ウルリッヒが例のドーピング医師フエンテスにドーピングの謝礼にすくなくとも3万5千ユーロ支払ったと主張した人。
ウルリッヒはフランケのこの主張が嘘だとして、このような発言を禁じるよう求める訴えを起こしました。第一審ではウルリッヒが勝訴したのですが、フランケはすぐに上訴し、今回の判決がでたようです。(なにぶんにも素人なので、このあたりの細かい裁判手続きとか用語はいい加減です)
裁判所の判断は、この発言が本当であると考えられ、これによって不当にウルリッヒの人格権が傷つけられることはない、というもの。
フランケは2006年夏にテレビのインタビューで上記の発言をしていて、ウルリッヒはそれを否定していました。ひと月以内にさらに上級審への上告ができるそうですが、なんか泥沼ですねぇ。
ところで、ウルリッヒは燃え尽き症候群にかかっているという報道も。この病気はやや長い治療が必要とのことで、ウルリッヒはしばらく公式の席に出ないと表明しています。2006年のツール開幕前日に出場不可になり、その後も様々な法的争いに巻き込まれ、まあ気の毒と言えば気の毒。どことは言わないけど、別の国の人だったら、こんな目には遭わなかっただろうなぁ。
そう言う意味ではクレーデンなんかもドイツのためには走りたくないって言っているみたいだしね。レッテル貼るわけじゃないけど、ドイツ人の国民性ってあっというまに一つの方向へ向かって燃え上がっちゃうスタンピード的なところがありそうだしね。
良い方へ向かえば昨今の環境保護に対するムチャクチャ高い意識とかへ行くんだろうけど、悪い方へ向かえばナチスみたいになっちゃうのかもね。その意味では国民的ヒーローだったウルリッヒの転落ぶりはお気の毒と言えばお気の毒。
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