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拙ブログのモットー

2037.09.18.10:16

社会は強い者がより強くなるように、富める者がより富むように、力をかざす者がより強い力をかざすことができるように、そのようなことのためにあるのではありません。弱い人間のためにこそ社会はあります。私たちは、そうでないときにはそうであるように社会を変えてゆかなければなりません。(八尋 光秀)


あなたの行う行動がほとんど無意味だとしても、 それでもあなたは、それをやらなければならない。 それはあなたが世界を変えるためではなく、 あなた自身が世界によって変えられないように するためです。(ガンジー)


悪い人間という一種の人間が世の中にあると君は思っているんですか。そんな鋳型に入れたような悪人は世の中にあるはずがありませんよ。平生はみんな善人なんです、少なくともみんなふつうの人間なんです。それが、いざというまぎわに、急に悪人に変わるんだから恐ろしいのです。だから油断ができないんです。(夏目漱石)


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広告・リルケ「若き詩人への手紙」

2036.09.18.10:15



この「若き詩人への手紙」はすでに戦後すぐの時代から翻訳が何種類も出ていて、しかも錚々たる人たちが翻訳していますが、唯一、今回の翻訳に意味があるとしたら、これまで存在すら知られていなかった相手の「若き詩人」の手紙が載っているということでしょうか。
世界中で多くの芸術家、表現者、クリエーターを魅了し励ましたリルケの手紙が、こんな反知性主義の蔓延するフェイクだらけの時代にあっても、日本の誠実な人たちの手に届きますように。(2022年6月17日)

図書新聞(2022, 8/27 号)の岡和田晃氏の文芸時評で触れていただきました。

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(2022年8月21日)
気が付いてなかったけど、スイスのリルケ協会のサイトにも紹介されていました。とても光栄です。スクショ貼っておきます。
名称未設定
(2023年1月17日)

宣伝 「ブッツァーティのジロ帯同記」

2036.01.08.11:42

名称未設定 2


イタリア人作家ディノ・ブッツァーティの小説的ドキュメンタリーを、いつものように未知谷さんに本にしていただきました。
1949年のジロ・ディ・イタリアはファウスト・コッピが無茶苦茶強くて、ライバルのジノ・バルタリがムチャ強くて、ほかの選手たちだって強かったのでした。そして戦火の跡がまだ生々しいイタリア各地の人々の熱狂ぶりもすごいです。
著者のブッツァーティは代表作「タタール人の砂漠」や短編集がいくつか文庫本になっている、イタリアのカフカと呼ばれている作家ですが、そのスタイルはこの帯同記でも発揮されていて、どこか現実の世界ではないような、へんなユーモアのような、深刻なような、不思議な雰囲気があります。海外のジロやコッピの本にはよく引用されていて、英独仏西語に訳されています。
1949年のジロについては YouTube に全19ステージ中14ステージの記録映像があります。ここに埋め込むと最初のステージで止まってしまうようなので、今回はリンクしておきます。リンク先でクリックすれば続けて全部見られるはずです。各ステージほぼ1分弱ですし、当時の映像ですから雰囲気の参考程度に 笑)

https://www.youtube.com/playlist?list=PLK1QYHf4OvhMls2dGQ2uPhJLQRWU0wjnO
観客の数だと今の方が多いかもしれませんね。ただ、当時は外国から見にくるファンはいなかったでしょうし、戦争が終わってまだ4年ですからね。それを考えれば、特にドロミテやアルプスの観客の数にはびっくりです。
過去拙ブログで書いたコッピとバルタリのエントリーもリンクしておきます。
コッピ関係

1952年のツールを古雑誌で(1)
1952年のツールを古雑誌で(2)
1952年のツールを古雑誌で(3)
1952年のツールを古雑誌で(4)
1952年のツールを古雑誌で(5)最終回
バルタリ関係
バルタリのこと
故バルタリに名誉の称号
バルタリ(つづき)
バルタリ、イスラエル名誉市民に
さらに、以前出したオランダのベンヨ・マソの「俺たちはみんな神さまだった」は、この本の前年1948年のツール・ド・フランスでのバルタリの活躍を描いたものですので、この本と一緒に読んでいただけると、訳者としては大変に嬉しいです。


2023年5月29日追記。
日本イタリア会館というところの会館紙に評が載ったのでリンクしておきます。
http://italiakaikan.jp/culture/publish/img/Corrente391.pdf#page=4

「俺たちはみんな神さまだった」

2019.04.30.21:32

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今日は本の宣伝です。

ベンヨ・マソというオランダの社会学者が書いた1948年のツール・ド・フランスのドキュメンタリー「俺たちはみんな神さまだった」を翻訳しました。例によって未知谷さんにお世話になっています。

後ろはこんな(ちょっとした誤植はご愛嬌 笑)。

IMG_8327.jpg

中はこんな。

IMG_3440_convert_20171213214031.jpg

全346ページ、写真約65枚。

アマゾンなどのネットでも注文できるようですが、ここのコメント欄に連絡先を書いて送っていただければ僅かですが割引になります。もちろんコメントは公開しません。

1948年というと、終戦から3年、まだまだ物資は不足しているし、東西冷戦が始まろうとしていて、政治的社会的にも大混乱の時代。そんな中でよくもまあ自転車レースなんか開催する気になったと思います。

レースは戦前にツールで圧勝しているジノ・バルタリと、フランスの若きエース、ルイゾン・ボベの激しい争い。だけどそれ以上にフランスナショナルチームの人間模様がむちゃくちゃ面白いです。

現在のように、システマチックになってしまって、チームの指示に絶対服従(この前のブエルタではアシストしなかったバルギルが帰宅させられてましたね)、役割分担が完全に決められ、レース展開もある程度お約束になっている(序盤逃げた選手がそのまま逃げ切ることはまずない)ようなツールとはまるで違います。監督の言うことなど無視を決め込み、嫌いなエースのためになんか働かず足の引っ張り合い。しかし、それにしてもバルタリの強さが圧倒的です。そして、その勝利が戦後の動乱期、革命騒動のイタリアの政治状況にまで影響を与えることになります。

日本ではバルタリは若くして亡くなったファウスト・コッピの引き立て役のように語られることが多いですが、ものすごい選手だったのは間違いありません。興味があれば、ぜひ手にとっていただけると嬉しく思います。

これは広告なので、しばらくブログのトップに出るようにしておきます。(2017年12月13日21:50記)

いつもコメントを下さる CYPRESS さんが、詳しい紹介をしてくださいました。感謝いたします。(2017年12月30日14:55 記)
https://cypresshushizen.blog.fc2.com/blog-entry-2916.html

momoさんからもコメントでサンスポのコラムで紹介されていることを教えていただきました。感謝いたします。(2018年1月4日 21:19記)
https://cyclist.sanspo.com/377984

2月1日の日経新聞で藤島大さんが「目利きが選ぶ3冊」に、読むべき本として紹介してくださったそうです。また、こんな地味な読者を選ぶ本なのに とりっぽん さんという方が第4回日本翻訳大賞に推薦してくださいました。二次選考であっさり落ちましたが 笑)、想像もしていなかったことでした。この本を訳した者として、お二方に心より感謝いたします。ありがとうございました。(2018年2月8日記)

信濃毎日で紹介されたようです。ありがたいことです。(2018年2月16日記)
信濃毎日 180216



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プロフィール

アンコウ

アンコウ
**********************
あんけ・たつや。欧州ロードレースに興味を持ってすでに30年以上。主にドイツ人選手を応援。特に青田刈りにいそしむ。歳にも関わらず、あらゆる点ですごいミーハー。そのほか好きなものは、読書、音楽はバッハと友川カズキ、北方ルネサンス絵画、映画、阪神タイガース(村山、江夏以来ですが、強すぎないこと希望、弱すぎはもっと困るが)。北欧の社会民主主義に対する憧れ強し。家族構成は連れ合いと娘三人。

* 時々コメントが迷惑コメントとしてゴミ箱に入れられることがあるようです。承認待ちが表示されない場合は、ご面倒でも書き直しをお願いします。2017年8月3日記す(22年3月2日更新)

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