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拙ブログのモットー

2037.09.18.10:16

社会は強い者がより強くなるように、富める者がより富むように、力をかざす者がより強い力をかざすことができるように、そのようなことのためにあるのではありません。弱い人間のためにこそ社会はあります。私たちは、そうでないときにはそうであるように社会を変えてゆかなければなりません。(八尋 光秀)


あなたの行う行動がほとんど無意味だとしても、 それでもあなたは、それをやらなければならない。 それはあなたが世界を変えるためではなく、 あなた自身が世界によって変えられないように するためです。(ガンジー)


悪い人間という一種の人間が世の中にあると君は思っているんですか。そんな鋳型に入れたような悪人は世の中にあるはずがありませんよ。平生はみんな善人なんです、少なくともみんなふつうの人間なんです。それが、いざというまぎわに、急に悪人に変わるんだから恐ろしいのです。だから油断ができないんです。(夏目漱石)


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広告・リルケ「若き詩人への手紙」

2036.09.18.10:15



この「若き詩人への手紙」はすでに戦後すぐの時代から翻訳が何種類も出ていて、しかも錚々たる人たちが翻訳していますが、唯一、今回の翻訳に意味があるとしたら、これまで存在すら知られていなかった相手の「若き詩人」の手紙が載っているということでしょうか。
世界中で多くの芸術家、表現者、クリエーターを魅了し励ましたリルケの手紙が、こんな反知性主義の蔓延するフェイクだらけの時代にあっても、日本の誠実な人たちの手に届きますように。(2022年6月17日)

図書新聞(2022, 8/27 号)の岡和田晃氏の文芸時評で触れていただきました。

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(2022年8月21日)
気が付いてなかったけど、スイスのリルケ協会のサイトにも紹介されていました。とても光栄です。スクショ貼っておきます。
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(2023年1月17日)
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宣伝 「ブッツァーティのジロ帯同記」

2036.01.08.11:42

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イタリア人作家ディノ・ブッツァーティの小説的ドキュメンタリーを、いつものように未知谷さんに本にしていただきました。
1949年のジロ・ディ・イタリアはファウスト・コッピが無茶苦茶強くて、ライバルのジノ・バルタリがムチャ強くて、ほかの選手たちだって強かったのでした。そして戦火の跡がまだ生々しいイタリア各地の人々の熱狂ぶりもすごいです。
著者のブッツァーティは代表作「タタール人の砂漠」や短編集がいくつか文庫本になっている、イタリアのカフカと呼ばれている作家ですが、そのスタイルはこの帯同記でも発揮されていて、どこか現実の世界ではないような、へんなユーモアのような、深刻なような、不思議な雰囲気があります。海外のジロやコッピの本にはよく引用されていて、英独仏西語に訳されています。
1949年のジロについては YouTube に全19ステージ中14ステージの記録映像があります。ここに埋め込むと最初のステージで止まってしまうようなので、今回はリンクしておきます。リンク先でクリックすれば続けて全部見られるはずです。各ステージほぼ1分弱ですし、当時の映像ですから雰囲気の参考程度に 笑)

https://www.youtube.com/playlist?list=PLK1QYHf4OvhMls2dGQ2uPhJLQRWU0wjnO
観客の数だと今の方が多いかもしれませんね。ただ、当時は外国から見にくるファンはいなかったでしょうし、戦争が終わってまだ4年ですからね。それを考えれば、特にドロミテやアルプスの観客の数にはびっくりです。
過去拙ブログで書いたコッピとバルタリのエントリーもリンクしておきます。
コッピ関係

1952年のツールを古雑誌で(1)
1952年のツールを古雑誌で(2)
1952年のツールを古雑誌で(3)
1952年のツールを古雑誌で(4)
1952年のツールを古雑誌で(5)最終回
バルタリ関係
バルタリのこと
故バルタリに名誉の称号
バルタリ(つづき)
バルタリ、イスラエル名誉市民に
さらに、以前出したオランダのベンヨ・マソの「俺たちはみんな神さまだった」は、この本の前年1948年のツール・ド・フランスでのバルタリの活躍を描いたものですので、この本と一緒に読んでいただけると、訳者としては大変に嬉しいです。


2023年5月29日追記。
日本イタリア会館というところの会館紙に評が載ったのでリンクしておきます。
http://italiakaikan.jp/culture/publish/img/Corrente391.pdf#page=4
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ジロ・デッレミーリアはログリッチ

2023.10.01.10:39

ジロ・ディ・イタリアと同じ1909年に始まったクラシックレースです。3年古いジロ・ディ・ロンバルディア(イル・ロンバルディア)や2年古いミラノ〜サンレモがモニュメントに入れられてるのに対し、こちらは前哨戦扱い。まあ、春で言えばアムステル・ゴールドとかフレッシュ・ヴァロンヌみたいな感じですかね。

ただ、秋のモニュメントは一つしかないから、これも入れてやればよかったのにね 笑)

というわけで、最後の40キロはサン・ルカへの登りを5回登るっていうハードなレース、最後の10キロがYouTubeにアップされています。



残り10キロでアダム・イェーツがスピードアップしたら50人ぐらいの集団が一気に10人ぐらいになり、ここから本格的な勝負が始まりますが、しかし、ここまでの200キロはなんだったんだ? ですね 笑)

拙ブログとしては唯一残ったボーラのヴラソフに注目していましたが、ログリッチやポガチャルにスプリントで勝てるはずないし、どこかゴール直前に早めにアタックして、後ろが牽制してくれれば、と思ったんですが。。。

ヴラソフ、残り2キロを切ったところでチョイ駆けしましたが、あれはいらなかったなぁ 笑)1キロを切ったところでポガチャルがアタックしたら、やっぱり一回ちょっとちぎれかかりました。緩くなったところで必死に追いついた瞬間が唯一のチャンスだったですね。

前が牽制しあって、そこに後ろから結構なスピードで追いついた時、左端の隙間から抜けられたら面白かったんですが、マスにコースを塞がれちゃいました。上のYouTubeでは10分30秒ぐらいのところです。あきらかに腰上げてカウンターアタックを狙っていたと思うんだけどね。

というわけで、スタート前に、来年はユンボから移籍を発表したログリッチの絶妙のタイミングのアタックでした。例によってポガチャルは駆け引きなしで引き離しにかかって、力使ってしまったという感じでしたね。


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「堤未果のショック・ドクトリン」覚書き

2023.09.28.10:37

日本の国民皆保険制度は、アメリカのように貧富の差で民間保険に入ったり、入れなかったりする社会に比べれば、とんでもなく良い制度だと思っていた。いや、良い制度であることは間違い無いんだけど、政府が無能だと薬をやワクチンを他国よりも割高で購入したりするから、世界中の製薬メーカーにとっては「ドル箱」とみなされているのだそうだ。

太陽光パネルも、それを製造する時点での多大なエネルギー消費CO2排出や、廃棄する際や水害時の感電の可能性などのリスクがあるという。そもそも、世界で最も温室効果ガスを排出しているのは軍隊だ。

「民主主義や環境保護、人権、平等など、人々の善意に乗っかった美辞麗句のキャンペーンほど、悪用されないようにしっかりと見極めねばなりません。」(p.273)

なんだかなぁ、昔だって強欲な刹那主義者はいたんだろうけど、一般的な常識として、企業や社会の倫理意識はずっと高かったように思うのだけどね。

金儲けそのものが目的化して、金が金を生んでいくような社会は不健全だし、平和な社会には絶対向かわないだろうと思うけどね。と、そんなことを言ってもね、とぐちゃぐちゃ反論する冷笑家もいるんでしょう 苦笑)

というわけで、この本を読んで一番メモしておきたくなったのは、マイナ保険証対策。以下のとおりです。参考になる方もいるかと思います。

「今の保険証は2025年の秋までは使えるので、切れる前に発行先に連絡し、「資格確認書」(氏名、生年月日、被保険者等記号・番号、保険者情報が印刷された紙のカード)を申請してください。作るのは無料、期限は最長1年で、きれてもまた更新できます。ただし、今までの保険証のように郵送してくれないので、期限が切れる前に忘れずに更新手続きをしてください。

資格確認書は初診で18円、再診で6円の手数料が追加される以外は、暗証番号も顔写真も不要、今までの保険証と変わらず使えます。マイナ保険証を作らなければ、マイナンバーと医療情報を紐づけられることもありません。

また、マイナンバーカードをもう作ってしまったけれど、やっぱり様子見したいという人は、無料で簡単に返却できます。役所に行って返納手続きの申請書をもらい、名前、生年月日、住所、電話番号と、理由の欄に「使わないので自主返納」と書くだけ。身分証は不要、10分で完了します。いざという時には番号だけあれば良いので、番号が記載された住民票を取っておけば十分でしょう。」(
p.144f.)

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ゴーヤのカレーフリッター

2023.09.25.09:50

我が家では去年ゴーヤの苗を二つ買ってきて、プランターで育ててみました。前から書いているように、つれあいの両親は石垣島の人だったので、ゴーヤは我が家では馴染み深い食べ物です。ゴーヤの実、去年も結構出来たんですが、今年は、去年熟れ過ぎて放っておいた実の種が二つ発芽して、勝手に大きくなりました。グリーンカーテンとはいかないけど、こんな感じ。

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ゴーヤって出来始めるとものすごい量できます。今もまだ小さいのが二つ三つ。

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都合15本〜20本は取れましたかねぇ。流石にこんなにあるとゴーヤチャンプルーだけじゃあ消費しきれません。なんかいい調理法ないかとネットで調べたりしてたんですが、先日東京新聞に載っていたのが一番簡単そうだったので、やってみました。

とりあえず5ミリ幅に輪切り。タネもワタも取りません。ここがポイントね。

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小麦粉と片栗粉、さらにカレー粉を混ぜまず。分量は書いてあったけど忘れたのでテキトーで、カップ1ずつと、カレー粉は大さじ2杯。そこに牛乳、これも150〜200ccぐらいでしょうか。ゆるさをみてください。以上の衣をつけて油で上げていきます。

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5分ぐらいかなぁ? ちょっと焦げ色がついたら上げます。

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塩とカレー粉を混ぜて、チョンとつける、ないしは振りかけるとビールのおつまみに最適です。子供もゴーヤチャンプルーはゴーヤをイヤイヤ食べてるようでしたが、これはパクパクと 笑)

さすがにゴーヤ4本まとめてやったら、3日間、ビールのアテになりました 笑)


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江馬修「羊の怒る時」

2023.09.23.11:31

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例によって図書館で借りてきました。副題は「関東大震災の三日間」ですが、関東大震災での被災の状況ではなく、その後の一般日本人たちの朝鮮人に対する異常な恐怖と憎悪、呆れるような差別心のドキュメントです。小説と銘打ってますが、作者(この関東大震災を機に社会主義作家になったそうです)が実際に体験したドキュメンタリーと言えます。震災から1年半後に書き終えられています。

震災当日、作者は東京の郊外(といっても初台)に住んでいて、大きな被害には遭わないけど、2日目から朝鮮人が井戸に毒を入れたとか、暴徒化して乱暴狼藉を働いてると言う流言蜚語(デマ)が出回り始める。

作家で朝鮮人留学生とも知り合いの作者も、当初はそのデマを信じて家に閉じこもって怯えたりする。朝鮮人の暴徒に襲われ、知り合いの朝鮮人が助けてくれるという夢想・幻想すら浮かんだりする。だけど、他の人よりは遥かに早く、こうした話がデマであることを察知、知り合いの朝鮮人留学生を自宅に匿ったりする。

そうなると、もう怖いのは日本人の自警団である。暴徒が襲ってくるから武装して警戒しようと言う連中がまさに暴徒と化しているのである。朝鮮人とみなされた作者は姪の証言で日本人であることが証明される。しかし、自警団の連中は「安心したと言うよりも、むしろがっかりしたように立ち止まっていた。そして恨めしそうに(。。。)こちらを見送っていた。」(167)こんな話が山ほど出てくる。

デマは震災から1週間以上経って、警察がすで暴徒の話は流言蜚語であると言っているにもかかわらず、多くの日本人が相変わらず、朝鮮人が井戸に毒を入れているだの、ガソリンや爆弾を持っているだのと言うデマを信じているのにも、恐ろしいものがある。ここには当時の日本が朝鮮を暴力的に植民地化していたことが、ちょうど反撃に会うのを恐れているいじめっ子のように、逆の意味で暴発したのだろうし、多くの日本人が、朝鮮の植民地化で自分が偉くなったように勘違いして差別的な感性を持っていたこともあったのだろう。第一次世界大戦から5年しか経ってなかったし、戦場で武勲を立てることは美談だっただろうから、自警団もそうした武勲を立てたいという連中が多かったのだろう。デマは最初に警察が流したという説もあるが、そこに多くの日本人が容易に乗ったのはそういうことが原因だったのだろう。

おかげで震災時に崩れた家から赤ん坊を助けた高潔な朝鮮人留学生は、引き留める作者たちを振り切って、自分にはやましいところは微塵もない、自警団といえどもそれをわかってくれるはずだ、と言いながら都心の知り合いのところへ向かい、行方不明になる。

読みながら、ナチス時代にユダヤ人を助けた人たちのことを書いた岡典子の「沈黙の勇者たち」を思い出した。市民的勇気(=市民として善をなす勇気)というやつ。ここに書かれているような状況で、はたしてそんな「市民的勇気」を出せるか? ただ、311でもその後の災害でも、関東大震災時のような大規模なデマが出なかったのは、時代の違いもあるが、多くの日本人にこの時の流言蜚語の知識がある程度根付いていたからではないか? だとすれば何度でもこうした記憶を反芻するべきなんだろうと思う。

しかし、最後の方に出てくる作者の言葉は、そのまま今でも都知事の小池や自民党の官房長官の松野に聞かせてやりたい。

「もとより今度の震災は歴史上稀なるものであるに違いない、(…)しかしそれはそうであるにしても、それは不可抗な自然力の作用によって起こったことで、もとより如何とも仕方がない。運命とでも呼ぶなら呼ぶがいい。しかし朝鮮人に関する問題は全然我々の無知と偏見とから生じたことで、人道の上から言ったら、震災なぞよりもこの方が遥かに大事件であり、大問題であると言わなければならないと思う。」(p.285、下線はアンコウ)

日本人としての自分を律する意味だけでなく、ドキュメンタリー文学として、当時の雰囲気を感じさせ、ものすごい筆力だと思う。

関東大震災朝鮮人虐殺事件については、過去にも何度も書いてるので、興味があればこちらもどうぞ。

加藤直樹「九月、東京の路上で」覚書き
Eテレ ETV特集「関東大震災と朝鮮人」
震災の被害者と虐殺された人の違いがわからない人たち
加藤直樹「トリック」覚書き
今日の東京新聞から、蟲に憑かれた人たち

特に加藤直樹の「トリック」は、虐殺はなかったと言い張る連中の「根拠」が徹底的に潰されて爽快です。最近せやろがいおじさんもYouTubeで解説してますね。



***追記(9/23, 15:20)
少しだけ加筆しました。


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ラモー「優雅なインドの国々」

2023.09.20.10:08

どうも耳について離れなくなる曲というのがあって、今はまっちゃってるのはこの曲。



さっきも小声で鼻歌歌ってたらつれあいからも、んもう! 他の曲にして! なんて言われちゃいました 笑)

ジャン・フィリップ・ラモーは18世紀前半のフランスの作曲家で、以前紹介したシャルパンティエや、映画「めぐりあう朝」のサント・コロンブやマラン・マレの孫の世代ぐらいですかね。

「優雅なインドの国々」というオペラ・バレーの中の曲だそうです。ちょっと物憂げなメロディーですが、題名は「未開人の踊り」というわけで、現代の目には露骨に差別的でありますが、以前映画を紹介したことがあるルイ14世太陽王の時代ですからね。ヨーロッパ以外はみんな未開でインドで一括り。

実際はこの曲が収められているのはアメリカの未開人、つまりネイティヴアメリカン(インディアン)の踊りということのようです。後半から入る歌詞もネイティヴアメリカンの青年戦士と酋長の娘が平和な森で穏やかに暮らしましょうというような内容。確かに演奏している人たちも歌っている人たちも、ニコニコしてますね。

実際のオペラ・バレーの舞台だとこんな感じで、イメージはだいぶ変わります。ま、当時はこんな風にやられていたのでしょうか? 異国情緒というやつでしょうけど、少年ケニヤみたいな居心地の悪さも 笑)



2019年にはパリのオペラ・バスティーユでもパリ・国立・オペラが現代風に演じたようです。バレーというよりはダンスで、こちらはかなり格好いいです。



ほかにもYouTubeにはチェンバロ版とかロックと融合させたのとか、ものすごい数が出てますね。ほ〜ら、このメロディーとリズムが頭から離れなくなってきたでしょう? 笑)


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川越宗一「パシヨン」感想文

2023.09.19.11:00

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説ブログで何度か書いたように、若い頃、遠藤周作が大好きでした。「死海のほとり」とか「イエスの生涯」「キリストの誕生」なんかは、くりかえし(と言っても2回 笑)読みました。「沈黙」についても映画と絡めてここで書いたことがありました

その遠藤周作に「鉄の十字架」という小西行長の面従腹背をテーマにした本があって、そんなこともあって、今回この小説を読んでみたわけです。

関ヶ原で負けて刑死した小西行長の孫の小西マンショを中心に、キリシタンバテレンも取り締まる側の井上政重も、そのほか、ほぼ実在の人物を、物語の経緯はたぶん史実にかなり忠実に描いています。

で、やっぱり遠藤周作の影響が強いですね。というか遠藤オマージュの小説とも言えるかも。どこまで史実なのかわからないけど、信仰を捨てて念仏を唱えたとしても後で懺悔すれば許されるとか、信仰を捨てれば殺されない。なのに自分らが(。。。)信心を励ませば【信者たちは】殺される、というマンショの懊悩は遠藤周作のキリスト教だなぁ、と。

沢野忠庵(フェレイラ)がチョコっと出てくるのも、井上政重が、内心までは踏み込まない、形だけでいいと言うのも遠藤周作のオマージュだと思う。ただ、これって史実だとしたら、つまり、井上政重が本当にそう言ったという記録があるんだったら、どうしようものないけど。

ただ、「俺」という一人称が多用される会話の口調や、マンショが一瞬とはいえ井上政重を殺そうとするシーンなども、ちょっとどこか、漫画みたいな感じがします。このあたり、時代の違いもあるだろうけど、ちょっと軽い感じがします。(いや、漫画だからランクが低いなんていうつもりは全くありません。ただジャンルとして漫画と小説は違うと思うんだけどね。)

説ブログで以前にも書いたように、キリスト教の正統的な考えは、死ぬことなんか問題ではなく、天国へ行くことが最終目的なんだから、司祭が命が助かるために、とりあえず信仰を捨てろなんて言わないだろう。キリスト教の聖人聖者の伝説はみんな何があっても信仰を捨てずに殺されちゃうわけだし。。。

と、文句つけてるみたいですが、それなりに面白かったし、読んでいて楽しかったことは間違いなしです。特に遠藤周作なんか読んだことない、という人の方がおもしろく読めるかも??


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ツヴィーホフのブエルタツィート日記 (21)

2023.09.18.14:02

最近のスポーツ界はどの競技でも選手たちがおとなしくなったという印象が強いです。インタビューとかみんな言いたい放題だった時代もあるし、野球なんかしょっちゅう審判に文句つけ、デッドボール喰らって乱闘なんてシーズンに何回もあったものでした。自転車でも、昔の記録なんか読んでると、46年のツールで最終日大逆転優勝したジャン・ロビックなんて、インタビューでも他の選手を名指しで罵倒したり馬鹿にしてたそうだし、もっと近くでも、86年のイノーとレモンのケースのようなことや、87年のジロのロッシュとヴィセンチーニのようなチーム内での批判し合う姿が見られなくなりました。最近は選手たちがみんな良い子になってる印象です。チームの統率力が強まったとも言えるのかも。

というわけで、ユンボの3人は文句も出ずに一番落ち着く結果になりました。しかし、セップン・クスが出てこなかったらどうしてたんでしょうね? ユンボの上層部としても、この結果を想定していたわけではないと思うんだけどね。

というわけで、最終日、いやぁ、最後はハラハラしましたね。40キロでケムナとデンツがアタックしてルイ・コスタと3人で逃げ出した時はすぐ捕まると思ったんですが、超強力エンジンたちが追いついてきましたからね。

エフェネプール、ガンナ、ケムナと独走力がある3人が引く中、何度もちぎれそうになって、ローテーションをカットしながら、ものすごい顔でくっついてきてたデンツには、ちょっと感情移入しました 笑)が、本人は力をセーブしようと思ったと言っています。だから最後スプリントできたのかもしれません。

デンツの話。「僕らの計画は、スプリント賞の後でケムナがちょっとしたカオスを演出することだった。彼は自分のブエルタに相応しいケジメをつけたかったんだろうね。後から強い連中が追いついてきた。僕は力を貯めたいと思ったんだ。だけどレンニは全力で走っていたね。最後はちょっと長く待ち過ぎた。でもグローヴスとガンナが相手じゃあ、なかなかスプリントでは勝てないね。でも観客には楽しめたんじゃない?僕自身は、15ステージだけが僕に合っていたので逃げに乗ったけど、結局僕にはちょっとキツすぎのコースだったかな。今日は楽しむことを優先した。チャンピオンたちの逃げ集団だったし、そこに加われて嬉しいよ。」

というわけで、ツヴィーホフのツィート日記最終日。またまた、最後が欠けてます。この後はアップされて気がつけば 苦笑)、その時に追加します。(9/19, 8:00 追加しました)


Cyclingmagazine : 今日はどんな(最終)日だった?

ベン・ツヴィーホフ: かなり叙事詩的だった 笑)バスの中で、ニコとレニがあんなふうにアタックしたらおもしろくね?って計画を立てたんだ。正直、あんなに上手くいくなんて思っても見なかった。最後は本当にアゲアゲで、とにかく格好良かった。脱帽だよ。

C: 本当に大拍手だ。最後に短くコンパクトにいくよ。
1 このブエルタで一番素晴らしかったのはどの瞬間?
2 この後忘れられないことになる思い出は?
3 今回のブエルタは君の個人的なグランツールのランキングでは何番?
4 今最も楽しみにしているのは?

ツ: 1 レニのステージ優勝。
2 最終週のキツさ。
3 2番目だな。
4 ツアー・オブ・トルコ

C: ありがとう、ベン! レース日記とたくさんの見識に感謝だ。とってもためになったし楽しかったよ。


結局ボーラとしてはヴラソフとアイデブルックスの総合7位と8位、ケムナのステージ優勝と2位、そしてデンツのステージ3位という結果になりました。もう一つぐらいどこかでステージ取りたかったというところですかね。


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今日の東京新聞から、汚染水のこと

2023.09.17.17:54

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汚染水と書くと怒る人もいるらしいけど、海外では「処理された水」なんて書いている国なんかほとんどないと思う。ほとんどが「放射能汚染された水(radioactive Water)」だ。これは山本太郎の街宣なんかでもよく言っているけど、今日の東京新聞のコラム「時代を読む」の文言で言えば、

「処理したとはいえ、事故後の水を海に意図的に流した事例は世界初」なのである。

世論調査などでは海洋法室に半分以上の人が賛成と言っているが、ここ10年ほどの自公政権が言ったりやったりしたことを見てきて、連中が「大丈夫」なんて言ったとしても、それを信じられるなんて、日本人ってホントおめでたいんだなぁ。大丈夫か大丈夫じゃないかなんて、素人にわからないのは当たり前だし、専門家にだって、本当のところはわからないだろう。だとしたら、予防原則を大切にするのは当たり前の話ではないのか?

数日前の山本太郎のおしゃべり会でも国民民主の地方議員が山本太郎に代替案を出せとか影響がいつ出るのかエビデンスを出せとか息巻いて、あっさり撃沈してたけど、この田中優子のコラムにもあるように、モルタル固化もあるし、山本太郎が言っていたように石棺化もできるし、タンクで保管するなら場所はまだいくらでもある。【興味ある人は YouTube で 「2023年9月7日」、「山本太郎」「水戸」で検索すればヒットすると思います。49分過ぎぐらいから見てみてください。】

政府はIAEA(国際原子力機関)のお墨付きがあるというけど、実際は、ここにもあるように、IAEAの報告書には「その政策を推奨したり支持したりするものではない」と書かれているわけで、政府の誤魔化しがここにもある。

結局、無かったことにしたいのだろう。

「汚染水のタンクが目の前からなくなる。デブリが隠されて見えなくなる。そして、事故は忘却される」

まるで、かつての名作「AKIRA」の中で、アキラのとんでもない力を封印しようと慌てて冬眠室に閉じ込めた人々と同じ。

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「見てみろ。。。この慌てぶりを。。。怖いのだ。。。怖くてたまらずに覆い隠したのだ。。。恥も尊厳も忘れ。。。築き上げてきた文明も科学もかなぐり捨てて。。。自ら開けた恐怖の穴を慌てて塞いだのだ。。。」


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ツヴィーホフのブエルタツィート日記 (20)

2023.09.17.10:46

逃げは決まりましたが、ちょっと人数が多すぎでしたね。栗村さんはエフェネプール95%と言ってましたが、ルイ・コスタにケムナがスプリントで負けたステージでは、エフェネプールはケムナのアタックについて来れなかったから、あの再現があり得るんじゃないかと思っていたんですが、プールスのアタックにケムナがついていけませんでした。

前にエフェネプールが追いつかなければ、牽制が始まって追いつく可能性もあったんだろうけど、追いついてもスプリントでは勝てないでしょうしね。



Cyclingmagazine : 今日はどんな日だった?

ベン・ツヴィーホフ: また逃げに乗れたし、素敵な結末だったよ。逃げの中ではクイックステップを苦しめ、レンニが最後に前にいられるようにしようといろんなことをしたんだ。いまはちょっと足が痛いね。

C: 君たちは二人でどんな戦術を考えていたんだい? 君はずいぶん早くアタックしたよね。クイックステップにプレッシャーをかけるためかい?

ツ: そのとおりだよ。できれば2、3人で逃げられないかと思ってたんだよ。そうすればクイックステップは後ろで追いかけなければならなくなるだろ? 僕らが早めに戦闘開始したことで、ゴール前70キロ地点でクイックステップにプレッシャーをかけられて、連中は逃げ集団のコントロールのために力を使わなければならなくなったんだ。

C: 逃げグループは本当に強かったね。君は周りを見て誰が強そうかを判断したのかい? それともチームカーから情報が届くの?

ツ: もちろん最初は自分で周りを見て把握する。だからこそ、早めに何か仕掛けてやろうと、すぐに考えたんだよ。レムコやヴァウト・プールスが仕掛けるまで、後ろについて待ってたら、ちょっとのんびりしすぎだろ。

C: なるほど、ベン、君はしばらく風邪気味だったよね。明日で終わりってのは嬉しいかい? それとも、「失われた」1週間を取り戻してやり直したいかい?

ツ: 両方だな。ゆっくりだけど僕の調子は上がってる。でもグランツールの間、ずっと調子が100%なんてのは、残念だけどなかなか難しいよ。だから、僕としては明日でおしまいは嬉しいね。

C: ありがとう、ベン、うまく回復してね、また明日。


ボーラ内での鍔迫り合い、このステージ前まではアイデブルックスが1分差でヴラソフをリードしてたんですが、結局何度目かの逆転で、ヴラソフ7位、アイデブルックス8位で決着ついたようです 笑)でもチーム順位は3位。まあ、ステージをもう一つぐらい取りたかったけど、スプリンターがいたわけじゃないし、しょうがないかな。


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ツヴィーホフのブエルタツィート日記 (19)

2023.09.16.13:43

今日こそ逃げが決まりそうなプロフィールですね。3級の山ばかり10個詰め込んで、距離も200キロ以上です。キャプテンたちもこれで遅れることはなさそうだし、ケムナやデンツが逃げに乗ろうとするんじゃないかなぁ。

というわけでツヴィーホフの最後のツィートが見つかりません。これで2度目ですが、最後が尻切れトンボです。(追加されました)


Cyclingmagazine : 今日はどんな日だった?

ベン・ツヴィーホフ: 一日中天気の神様に、風が強くなかったことを感謝した日だね。

C: 実際には楽な1日だったのかな? それともブエルタのステージを18も走ってきて、もう「楽な日」なんてないのかな?

ツ: 風はなかったけど一日中ナーバスだったよ。それに平均時速がほぼ48キロと遅くなかったしね。でも本当に風が強かったらものすごくハードな日になっていただろうね。そういう意味で、今日はそれほどハードではなかったかな。

C: 明日は最後のハードなステージだね。もう一度君たちも全力を出してアタックだね。それともむしろ「我慢」して、このブエルタを乗り切ることにする?

ツ: あしたはどうなるかわからないな 笑)でも確かにまた素敵なステージだ! ブエルタは最終日の前日にもういちどいいことを考えついたってわけだよ。

C: 3週間も一緒に旅を続けているわけだね。このグランツールの間に改めて仲間の別の面を見つけたりすることはあるのかい? あらたな友情の始まりになったりすることは? それともグランツールというレースのトンネルの中ではそんなことは無理なのかな?

ツ: もちろんだよ。僕らのチームはスーパーで時間はもうあっという間に過ぎた気分だよ。僕らがみんな仲良く一緒に楽しんでいる証拠だね。いずれにしてもこのチームの一員であることを誇りに思うよ。

C: それじゃあ今日は最後のハードなレースを楽しんでね。成果を期待しているよ。ありがとう、また今晩よろしくね。


最後は尻切れトンボですが、現時点ではツィートはここまでで切れてます。追加があればその時に追加しましょう。(ということで追加しました。 9/17,18:10)アップされたのは翌日の20ステージの前だったようです。だから最後の挨拶も今晩になってます。


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映画「ヒンターラント」

2023.09.15.22:34

傘を忘れて豪雨の中、新宿駅から100メートルぐらいのところにある映画館まででずぶ濡れになりました 笑)
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無声映画の大傑作というか、映画史を語る時に必ず最初の方で出てくる「カリガリ博士」の現代版という触れ込みに惹かれて見てきましたが、なるほど、映像的にはすごいです。背景の街の風景が、上の写真のように大きく歪んでいて、「カリガリ博士」の抽象的な背景を、リアルなウィーンの街にした感じです。ほとんどがブルーバックの合成だということですが。。。

だけど、背景の歪み以上に、画面の傾きが気になりましたね。普通の室内の風景でも、必ず画面が微妙に傾いていて、これだけでも不安感、不安定感が感じられます。それと画面がずっとセピア調のくすんだような暗い色合い。

時代は1920年後半。主人公は第一次世界大戦に出征して、ソ連に抑留後解放されてウィーンに戻ってきた、元敏腕刑事ペーター。この刑事役の俳優がトルコ系らしいんですが、ものすごい存在感のある顔で、むちゃくちゃ良いです。

その元刑事と一緒に復員してきた仲間たちが次々と殺されていく連続猟奇殺人事件が発生します。

オーストリアは現在ではほとんど存在感のない小国ですが 笑)中世以来、ハプスブルク大帝国だったわけで、ナポレオン以降落ちぶれつつあったとはいえ、第一次対戦前は、現在のポーランド南部からチェコスロバキア、ハンガリー、クロアチア、スロヴェニア、ウクライナやルーマニアの一部、イタリア北部等々を領土とする多民族国家として中部ヨーロッパの大国だったわけです。それが第一次大戦で中部ヨーロッパの領土をほぼ失い、皇帝も廃位、カトリックの信仰も揺らぐ状態になってしまった。

そうした大きな変化と不安の時代の雰囲気が、歪んだ建物や傾いた画像、暗い画面でうまく表されていました。どことなく以前3回にわたって紹介した「バビロン・ベルリン」の雰囲気があります。出てくる女優も同じだし。

映画としてとても面白かったです。主人公を同じにしてシリーズにできるんじゃないかとすら思いました。ただ、二箇所、どうもおかしなところがあります。一つはバウアーの射殺。もう一つは終盤のシュテファン大聖堂でのミサはどうなった?? 特にミサの方は、見終わってどうにも納得いかん。あの箱はどうなったの? 私なんか見落としてる?? 

というわけで、時代がとても気になる時代で、その意味でも面白かったし、雰囲気がとてもいい感じで、映画を見る楽しみは満喫しましたが、お話が破綻しているような気がするんですよねぇ。。。

***追記(9/15、22:45)
うーん、ひょっとして、シュテファンドームでの「箱」は嘘だったのかなぁ。。。そんな気がしてきました。これ以上書くとネタバレになるのでやめますが、そうだとしても、どうも納得できん!

***追記(9/15、23:15)
今、ネットで予告編を見てて、警視のヴィクトールという主人公の友人が出てくるんだけど、この人が最初に登場するシーンはものすごくいいシーンなんですよ。この人をもっと活躍させればよかったのに、という気がしてきました。前半のエピソードなんかも意味ありげなのになぁ。。。そういうわけで、映画を見る楽しさは90点ぐらいつけていいけど、お話としては60点かなぁ 笑)


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ツヴィーホフのブエルタツィート日記 (18)

2023.09.15.18:26

まあ、予想通りでしたね。どう考えたって、自由に走って3人で勝手に争え、なんてチームの指導部として無責任すぎますからね。ま、外野は、特にマスコミは少しでも話題が欲しいでしょうからさんざん煽りましたが。。。これでクスの総合優勝は確定でしょうね。アメリカ人二人目です。


Cyclingmagazine : 今日はどんな日だった?

ベン・ツヴィーホフ: またまた残虐なハードさだったね。ユンボは今日はちょっとだけ優しく走ってくれたけど、その代わりにバーレーンが最後の二つの山で本気だったね。僕らはうちにリーダーたちを一日中安全に運んで、またしてもチームとしてうまく機能したよ。最高だったね。

C: 逃げ集団に入ることに対して、少しだけ浮気心は出なかった?

ツ: うん、だけど逃げてもせいぜい山の麓までだとも思ってたからね。最初のほうのアップダウンの時には逃げに乗ろうとしてたんだけど、結局うまくいかなかった。風邪をひいてから、どうも平地でのパンチ力が足りないんだよ。だからニコ【デンツ】があそこにいてアタックしたのは素晴らしかったね。

C: 「ユンボのキャプテン」問題は昨日今日とファンや評論家の間で熱い議論がなされたけど、プロトンの中でもみんなが話題にしたりしてるの? それともみんなレース中は、自分の役割に集中してるのかな?

ツ: まずは自分たちのことに集中しているよ。例えば昨日のようにテンポがとんでも無く速かったりすると、そうなっちゃうよね。でももちろんレースの後では誰がどうなるのか話題にしたりするけどね。

C: 明日は山はなしだね。禁断症状が出ないことを祈ってるよ。ありがとう、ベン、うまく回復してね、また明日。



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角川武蔵野ミュージアム

2023.09.14.11:15

昨日行ってみました。ツタンカーメンはもちろんすべてレプリカなんですが、壁一面への映像や音響で楽しめました。小学校の頃に子供向けの本でカーターの発掘の顛末の本を読んだ記憶が蘇りました。今回の展示では全く出てませんでしたが、その本ではたしか最後にはツタンカーメンの呪いの話が出てて、発掘に関与した人たちが次々死んだというような怖い話がでてきたので、結構記憶に残っていたのでしょう 笑)

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で、お昼ご飯を食べたあとはこのミュージアムの別の階へ。ツタンカーメン絡みで古代エジプトの教科書という展示会があって、さらに進むとものすごい量の本が並んでいる区画へ。ここはちょっと退屈しません。1日いられるな、と 笑)

こんなふうに並んでいる広間もあります。
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で、時間が来ると、数分ですが、プロジェクションマッピングでイベントが。本が燃えたり水浸しになったりします。

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ブラッドベリの「華氏451」なんかを思い出しました。

建物自体がなかなかの存在感。外には巨大な水盤に水が流れ、涼しければお弁当を持ってくれば、1日いられるなと思いましたね。
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近くで見上げるとなかなかの威圧感です。
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ツヴィーホフのブエルタツィート日記 (17)

2023.09.14.10:43

やっぱりアングリルです。霧が出てなんとも凄惨な雰囲気でした。しかし、この峠が初めて登場した1998年はチェーンホイールもフリーも今とは違って、多分38X28ぐらいまでだったと思うので、選手の足の回り方が全然違ってましたが、いまはクルクル回っていきますね。

さて、今日のステージで逃げが決まって、後ろがのんびりいけばクスはタイムを守れそうだけど、なにしろ8秒差ですからね。でも今日のステージをクスがトップで終えれば、ほぼ決まりでしょう。

ちょっと調べてみると、1966年のブエルタはトップ3を KAS チームが独占してます。この年はものすごくて、7位までに KAS が6人というめちゃくちゃさだったようです。ただ、当時だと、ひょっとしたら同じチーム内でも露骨に争ったかもしれません。詳しいことはわかりませんが。


Cyclingmagazine : 今日はどんな日だった?

ベン・ツヴィーホフ: 第一週第二週に比べれば良くなっているのがありがたいね。健康状態も良くなったし、早く良くなってよかったよ。ステージ自体は、ともかく凶暴だったね。でもアングリルはもっと吐きそうになるかと思っていた。ファンも多くてとても素晴らしかった。

C: 新しくお気に入りの山になったかい?

ツ: うーん、それはないな 笑) でも好きな山のリストの中ではそんなに下の方じゃないな。

C: 質問1。勾配の急なところで使ったギアは?
  質問2。シアンの強さの秘密は?

ツ: 1。ギアはともかく大きなのを使ったよ。
 2。むちゃくちゃ強かったね。今日バーレーンとユンボについていくなんて簡単なことじゃなかった。最後もあんなふうに走ったなんて、本当にすごいよ。

C: 明日もまたすごいステージだ。選手たちでも疲労困憊っていうのがいないのかい?

ツ: いるといえばいるし、いないともいえる。レベルとしては第一週とあまり変わらないよ。違うのは最後まで残っている選手の数が少なくなったってことかな。明日はまた明日の山だからね。だけど、ユンボがのんびりするはずはないよね 苦笑)

C: 明日も調子がいいことを願っているよ。ありがとう、ベン、うまく回復してね、また明日。


今日はユンボが早めに容認して、逃げが決まるんじゃないかという気がしますが、1級の山頂ゴールですからねぇ。。。ケムナが行けたとしても、ちょっとむずかしそう。。。


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ツヴィーホフのブエルタツィート日記 (16)

2023.09.13.16:54

ナータン・ファン・ホーイドンクが自動車事故で重症だそうです。私の世代だと父親のエドヴィック・ファン・ホーイドンクのほうが圧倒的にインパクトが強いですが。北海道のこともあったし、ニュースを見た時には自動車に突っ込んだんじゃないかと思ったけど、自動車を運転してての事故のようです。

しかし、ブエルタ、アングリルでどうするんでしょうね? クスが優勝しないとユンボとしては禍根を残すんじゃないのかなぁ。。。笑)


Cyclingmagazine : 今日はどんな日だった?

ベン・ツヴィーホフ: かなり、かなり速かった。逃げ争いは本当にきつかった。最後、僕はそこに加われなくてほとんど喜んじゃったよ。それから後ろでユンボが仕掛けたスピードがまたとんでもなかったね。あんなふうに走ったのはしばらくなかったよ。


C: ユンボが今日みたいなステージであんなふうに力を出すなんてびっくりしなかった? だって明日以降だって大変なんだよ。

ツ: 正直言って、逃げ争いがあんなに長引けば、あんなふうになるのも予想していたね。ステージはとても短かったし、ユンボにとって、最後はパーフェクトだった。結局逃げ集団が捕まった時にはもうい45キロしか残ってなかった。

C: 明日はアングリルだね。凶暴なステージだ。ちょっと楽しみかい? それともヤギ御用達の道なんかどうでもいい?

ツ: もちろんクライマーのはしくれとして楽しみだよ。明日はどうなるかね? アングリルのためにタンクに少しでも燃料が残っているといいんだけどね。

C: 明日も君たちのエースたちが調子がいいことを願っているよ。ありがとう、ベン、また明日。



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ツヴィーホフのブエルタツィート日記 (休息日2)

2023.09.12.10:46

今回は写真のオンパレードという新機軸です 笑)ただ、動画はここに貼れないようなのでご容赦。それと、最後が尻切れトンボです。いろいろ探したんだけど、最後の質問に対するツヴィーホフの返事は見つかりませんので、悪しからず。

Cyclingmagazine : 今日はどんな休息日だった?

ベン・ツヴィーホフ: 
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C: コーヒータイムの写真はないのかい?
【老人がコーヒーポットから直接コーヒーを飲む白黒動画】

ツ: 
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C: 素敵な休息日だね。風邪の方は良くなった?

ツ: 幸いなことに、良くなってるよ。この後も、日に日によくなっていくはずだよ。

C: まだ厳しいステージがいくつもあるけど、逃げるチャンスもあるね。最終週に向けてどんな気分?


コーヒータイムの食事はなんでしょう?? アップルトルテかな、と思ったんだけど、アップにするとパイ生地のキッシュの上に炒めた玉ねぎが載ってて、さらにクリームチーズがまぶしてあるみたいに見えます。それにバケット? バケットにこれをのせて食べるんでしょうか?

今日も逃げが決まりそうなステージです。120キロぐらいと短い距離で、115キロまではほぼ平坦。最後の5キロだけ平均9%という登りゴール。ただ、明日が1級二つの後のアングリルなので自重する選手も多そう。エフェネプールはインタビューでアングリルを狙いたいと言ってるようなので、今日はどうするかな? 逆にケムナはうまく逃げに乗れればチャンスのような気もしますが。。。


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ツヴィーホフのブエルタツィート日記 (15)

2023.09.11.10:51

おしかったなぁ。。。ケムナ2勝目になるかと思ったんだけど。下りで後ろが2、30メートル離れた時、思わず「コケんなよ」と一人で口に出して呟いてましたが、その直後に誰かに押されて再出発するケムナの姿が空撮で写って、あ〜〜っ! でした。

ただ、前が牽制すれば追いつくだろうとは思ったんで、実際そうなったんだけど、スプリントでは勝てないだろうとも思ってました 笑)

まあ、いつかのインタビューでも夢はスプリンターだ、なんてふざけてましたからね。アンダーの世界戦でもコヌフロアにスプリントで負けてたし、この三人で誰がスプリントあるかはわからなかったけど。。。

ケムナの話。「とてもうまく行ったんだ。他の選手がバテてるのがわかったので飛び出したんだ【たぶんブイトラゴとルイ・コスタに対して後ろから飛び出して追いついた時のことだと思われます】。実際気分も調子もとても良かった。なのに結果が出なかったのが残念だよ。

おそらくチャンスは大きかったと思う。【最後の下りで】少しリードを奪えた。なのに、ほんとうになんてバカなんだろう。リスクを冒してコーナーに飛び込んだんだ。そしたら曲がりきれないとわかったんだ。ダメージを最小にしようとコースを外れて直進してこけた。

それでもまだ可能性はあるかもしれないと追いかけた。追いついた時は驚いたよ、でもね、最大のチャンスだったのに、落車でフイにしてしまったのは残念だ。」

あの逃げ集団の中ではエフェネプールが半分ぐらい引いてましたからね。やっぱり強かったんでしょうね。ただ、例によって駆け引きなしだからねぇ。


Cyclingmagazine : 今日はどんな日だった?

ベン・ツヴィーホフ: またまた完全にクレージーだった。今朝は風邪気味で制限時間内にゴールできるか不安だったから、レムコやヴィンゲゴールなんかが入った逃げグループに飛びついたんだ。その後再び吸収されたけど、チームとして逃げに乗って欲しかったレンニとニコはうまく逃げに成功した。

そこからはアレックスとシアンのサポートに集中したんだけど、かなりいいパフォーマンスを見せられた。自分でも驚いているよ。レンニとニコが素晴らしいレースをしたことは良かった。結果となって報われなかったのは残念だったけど。

C: 【あのアタック合戦の時】突然、総合の選手たちまでアタックしたのはびっくりしなかった? UAE が何か仕掛けてくるというのは予想外だったのかい?

ツ: 可能性はあると思ってたよ。逃げグループに入ったら、突然、ヴィンゲゴールとソレルが入ってるって言われて、ちょっとイラっとしたね。まあ、僕らとしてもアレックスが逃げに乗りそうになった時があった。あれは絶対チャンスだったんだよなぁ。あの時は僕らも思い切りスピードアップしたんだけどね。

C: はい、休息日の前のお約束。明日の休息日がどれぐらい嬉しいか10段階でお願いするよ。

ツ: 体調面から言えば10点満点、自分の調子ってことで言えば 4 点だね。

C: ありがとう、ベン、うまく回復してね、また明日。


しかし、昨日は残り80キロぐらいの逃げ形成のアタック合戦が面白かったですね。何度か決まりそうになりながら、なかなか決まらず、やっと最後にユンボが前に出て集団コントロール。だけど、まだそれでも、はじっこからアタックする奴が何人もいて。。。


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ツヴィーホフのブエルタツィート日記 (14)

2023.09.10.11:02

1971年のツール・ド・フランス、オルシエール=メルレットへ向かう第11ステージ、ツール2連覇中のメルクスは、60キロ独走で逃げた最強のライバル、ルイス・オカーニャにほぼ9分の大差をつけられ、総合では10分近い遅れとなった。誰もがメルクスの3連覇は無くなったと思った。

しかし、翌日のマルセイユへ向かう第12ステージ、メルクスはアシストたちに序盤からハイスピードで集団コントロールするように指示。最後はアシスト二人を引き連れて、オカーニャの集団に2分の差をつける逃げに成功する。

たった2分だったが、メルクスの王者としての意地を見せたステージだった。

その後、第14ステージ、豪雨のピレネーで総合トップのオカーニャが落車して、2位のメルクスに7分半の差をつけていながらリタイアして、メルクスの3連覇がなったのはご存知の通り。

いや、見ていたように書いてますが、もちろん見てません 笑)しかし、こんな大昔のエピソードを、思わず思い出しました。あんなに勝つことに慣れているエフェネプールが号泣してましたからね。


Cyclingmagazine : 今日はどんな日だった?

ベン・ツヴィーホフ: 昨日よりは良かった。でもまだ体調はいいとは言えない。だけど明後日は休息日だし、そうすればまたよくなると思うよ。しかし、みんな少しずつ、自分たちがもう2週間も自転車に乗り続けてきたんだってことに気がつき始めたようだよ。

C: 今日は総合候補の集団では、各自がそれぞれ自分のいるべき場所を見つけたように見えたけど、誰も自分が誰に対してアタックすべきなのかがわかってないようにも見えた。でも、もしかしたらみんな自分のことで手いっぱいで、一方でユンボが圧倒的な支配力を見せつけているっていうことなのかな?

ツ: ブエルタが徐々にボディーブローのように効いてきているんだと思うね。超一流の連中にとってもそうなんだろう。ユンボだけは強すぎるから、たとえば今日みたいにアシストのヴィルコ【ケルデルマン】がバッドデーでも、簡単に対処できる。そしてレースは彼らの後ろで順位争いをしているんだな。クレージーだよ。

C: チームやバスの中でもみんな疲れを感じているのかな? みんな口数が少なくなったりしてる? もしかして休息の時間がもっと欲しいのかな?

ツ: いや、僕は風邪気味だからバスの中では静かにしているけど、みんなの雰囲気はいつでも最高だよ。僕らはみんなで2週間走ってきて、仲間が相変わらず総合で上位にいるんだ。だからみんなまだご機嫌だし、そんなに静かじゃないよ 笑)

C: それは良かった。ありがとう、ベン、うまく回復してね、また明日。もうすぐ休息日だ!


今回は、ツヴィーホフの最初のコメントで、何言ってるか意味がわからんところが一箇所ありましたので、その一文はカットしました。もしかしたらツヴィーホフの打ち間違いかもしれません。


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ツヴィーホフのブエルタツィート日記 (13)

2023.09.09.10:26

あっさり終わってしまいました、今年のブエルタ 笑) あとはユンボのうちの誰が優勝するか、ですが、チームとしてはクスに勝たせたいんでしょうね。

ヴィンゲゴールだとツールとブエルタ、ログリッチだとジロとブエルタ。どっちになっても禍根を残しそうだから、ここはクスで行くのがチームとしても平和なんじゃないでしょうか 笑)


Cyclingmagazine : 今日はどんな日だった?

ベン・ツヴィーホフ: 2時間は本当に良かった。アレックス、シアン、エミュと一緒にオービスク峠で分断させたんだ。残念だけど、僕は2日前から風邪気味なんだ。できる限りのアシストをして、スパンデレス峠の途中からは惰性モードでゴールまで辿り着けた。みんなには心から敬意を表したいね。

C: すでにオービスク峠でかなりバラけていたね。スピードがそんなに速かったのかい? それともバードな2週間のあとで、疲労が溜まっていたってこと?

ツ: まだ逃げが決まってなかったから、スピードは超速かった。無線でレムコとアルメイダが遅れたと聞こえたら、ユンボが実に気前よくスピードアップしたね。それから下りでバーレーンのランダがアタックしたら、あとはもうgo! go! さ。

C: ユンボがやっぱり超強かったね。今日はワンツースリーで、総合でもワンツースリーだ。総合優勝は今日で大体決まったと思うかい?

ツ: 答えはシンプルだね。イエス!! あのチームのパフォーマンスには脱帽するしか無いよ。

C: うまく回復してね、ベン。風がすぐによくなることを願っているよ。ありがとう、また明日。


一方、ボーラはヴラソフとアイデブルックスが交互に良かったり悪かったりでつばぜり合いしてます 笑)が、とりあえず二人とも総合トップテンに入りました。このまま行ければ、チームとしては成功と言えるでしょうね。でも、デンツかケムナで逃げ切りのステージ優勝がもう一つ欲しいですねぇ。


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ツヴィーホフのブエルタツィート日記 (12)

2023.09.08.11:16

いや、昨日だったら同じスプリントステージでもツアー・オブ・ブリテンのファン・アールトの方が面白かったですね。最後1キロ強までアシストの後ろについて、直角コーナーで前に出たら、あとはは最後まで踏み倒して逃げ切ってしまいました。前から何度も書いてるかもしれないけど、こうやって残り1キロぐらいを早駆けして逃げ切り、後ろでスプリンターたちが地団駄踏むって、スプリントステージでは一番格好いい勝ち方だと思いますね。


Cyclingmagazine : 今日はどんな日だった?

ベン・ツヴィーホフ: 幸いなことにリラックスした日だった。もし今日のステージで風が強かったら、かなり面白いレースになっただろうね。だからその意味ではずっと緊張してはいたよ。でも明日に向けて力を温存するには良い1日だったって言える。

C: 今日がのんびりしていたというなら、話題は明日のことにしよう。明日はトゥルマレゴールの過酷なステージだね。君としてはちょっと楽しみだったりするかい?

ツ: そうだね。でも、ユンボが序盤からスピードを上げて、優勝候補たちがかなり早い段階から絞られることもありえるね。どっちにしても、明日は、僕が思うに、本当の総合の行方が決まる日になるだろう。僕らのチームも、この地形のために編成されたメンバーだからね、楽しみだよ。

C: 体力的にハードな日々だけど、明日は大きな差が出ると思うかい? そしてもう明日のステージで表彰台もおおよその検討がつくようになると思う?

ツ: そうなる可能性はあるね。もちろん予想するのは難しいけど、ユンボが絶好のポジションにいるし、僕らみんなにとって厳しい日になることは間違い無いだろうね。でもまた、もしかしたら、みんなが明日のステージばかり気にしてるから、むしろ明後日が決定的なひになるかもしれないよ。まあ、わからないね。

C: 君の登坂力が調子の良いことを祈ってるよ。ありがとう、ベン。うまく回復してね、また明日。


今日は3級、超級、1級、超級ゴールですが、明後日も超級、超級、3級、1級ゴール。他にも来週水曜はアングリルが控えてるしねぇ。3週間のピークをどこにもってくるのかで、総合も大きく変わりそうな気もしますが、もしかしたら、それって昔の話で、最近は3週間ずっとピークなんていうこともあるのかも 笑)


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ツヴィーホフのブエルタツィート日記 (11)

2023.09.07.14:01

ヘスス・エラーダ。以前書いたデルガドの講演会があったときに、期待のスペイン人若手選手は、の私の質問に、ミケル・ランダとともに名前が上げていました。あれからもう7年。エラーダも30を超えて、デルガドが当時期待したほどの活躍ぶりではないですが、昨日は最後まで動かずに、最後の最後に爆発、見事な勝利でした。


Cyclingmagazine : 今日はどんなTTの日だった?

ベン・ツヴィーホフ: たくさん働いたよ。最初はニコ【デンツ】、レンニ【ケムナ】、それに僕が逃げに乗ろうといろいろやった。でも今日の僕は、特に最初の1時間は平地でバンっと行く加速性が足りなかったね。最後はまたまたバタバタしたよ。シアン【アイデブルックス】が最後の山の5キロ前でパンクしたんだ。

C: ふーっ、「みんな」が逃げたがっているときには、そこで最初に何が起きてるのか、簡単に教えてよ。

ツ: 60〜70キロにわたって元気なアタックが繰り返されるんだ。総合でトップ15(例えば今日ならトーマスだ)が逃げに入ろうとするからメチャクチャになるんだよ。そうなるとポーカーが始まるわけ。どの逃げが決まるかはわからない。こういうゲームだよ。

C: チームを超えて協調しようとすることもあるの? それとも完全にぐちゃぐちゃでみんな自分の逃げることしか考えてないのかな?

ツ: 協調はめったにないね。でも、誰が行こうとしているかは、もちろん常に目を光らせておかなくちゃね。たとえば今日のイネオスだ。ガンナが牽引するだろうから、イネオスが行かなかったらみんな行かなかったと思うよ。

C: こんなふうにステージが始まってもなかなか逃げが決まらないときって、君の場合、どの時点で、「もうや〜めた!」ってなるの? 足がもうやだ、っていうまでにどれぐらいのアタックに付き合えるもんなの?

ツ: それはその日によるね。今日だと、僕は2、3回だった。調子のいい日なら5回ぐらいいけるかな。でもどこかでやめないとね。序盤で全ての力を振り絞っちゃったら終わっちゃうからね。

C: ありがとう、ベン。うまく回復してね、また明日。


今日はたぶんスプリントステージですかね。早寝させてもらいましょう 笑)


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ツヴィーホフのブエルタツィート日記 (10)

2023.09.06.10:01

アイデブルックス、やっぱりTTがトップテンに入れるぐらいだといいんだけどねぇ。一方でなぜかニコ・デンツが結構いいタイムを出しましたね。立場からすると流しそうなステージだと思ったんだけど、セップン・クス 笑)に次いで14位ゴールでした。


Cyclingmagazine : 今日はどんなTTの日だった?

ベン・ツヴィーホフ: クールなTTだった。沿道の雰囲気は最高で、ともかく今回のブエルタ最良の日の一つだったね。バリャドリドに感謝だ。

C: このTTでの目標はなんだったの? それとレースのペース配分は?

ツ: まずエネルギーを使いすぎないこと。2番目に楽しむことと、負荷の掛け方をリズミカルにすること。アシストとして、負荷をコントロールすることはいつもやってることだからね。他のクライマー系の選手たちもみんなそうしていたはずだよ。明日のためにちょっとだけ慣らしで負荷をかけたけど、オールアウトにはしない。

C: 1日半の休息日でうまく休養できたのかい? 次の逃げグループ入りの準備は?

ツ: もちろんできたよ。次のチャンスはいつあるかな? 今日もアレックス【ヴラソフ】はむちゃくちゃ強かった。この後は僕も総合上位狙いのためにアシストするだろうね。僕としてもあの二人のために信頼できるアシストとしてその場にいたいのは言うまでもないよね。だから、やるべきことはきっとたくさんあるだろうね。

C: ありがとう、ベン。うまく回復してね、また明日。


今日もほぼ平坦の150キロのあと、最後に7キロぐらい(?)の登りゴールです。逃げが決まるとは、あまり思えないけど、まあ、それも逃げのメンツ次第でしょうか。


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ツヴィーホフのブエルタツィート日記 (休息日1)

2023.09.05.09:50


Cyclingmagazine : 今日はどんな(休息)日だった?

ベン・ツヴィーホフ: リラックスできたね。昨日は飛行機に乗って楽ができた。おかげで今日は本当に体力回復だけだった。

C: レースとは違う質問だけど、ここまでホテルや移動、ステージの場所や雰囲気はどう思う? このブエルタは気に入ったかい?

ツ: 言ったようにここまでは僕らはかなりラッキーだった。70点かな。あとまだ2週間あるからね。どうなるかね。

C: 今後も幸運を祈ってるよ。うまく回復してね。またあした。


今日は個人TT。誰かが爆発するんでしょうかね?


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ケムナの話

2023.09.04.10:38

とっても嬉しいよ。この数ヶ月は本当によく頑張ったんだ。ジロの後はずっと快調だったわけじゃない。調子が落ちたことも何度もあった。だからまた勝てて、表彰台に登れて、本当に嬉しいよ。

序盤は、横風で後ろの集団になってしまったけど、僕としてはできるだけエネルギーを使わずにこの状況をやり過ごしたかったんだ。どうせ最初の山でまたみんな一緒になるだろうと思っていた。

で、逃げに乗った後はエネルギーはたっぷりあった。最後の登りはアップダウンの連続で大変だったよ。だからアタックするタイミングがとても難しかった。簡単すぎるところがあったんだ。状況に気を配って、あるコーナーの手前で少し後ろが離れたのがわかったので、そこで全力で行ったよ。2分ぐらい自分の限界を超えて走ってたね。その後はゴールまで行くだけだった。


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ツヴィーホフのブエルタツィート日記 (9)

2023.09.04.10:02

やりましたね、ケムナ! いやあ、久しぶりに最後はドキドキしました。追ってくるソブレロがどんな選手か知らなかったので、思わずスマホで調べちゃいました 笑) タイム差が16秒とか出てたけど、空撮でみるとそんなになさそうだったし、ドキドキしました。

しかし大混乱のステージでした。どんな泥道や? と思ってたらまるで大したことなかったですね。私なんか大昔の自転車レースに興味があるので、シクロクロスみたいなドロドロの道でのレースや、未舗装路の峠道でのレースは白黒写真で見慣れているので、拍子抜けでした。


Cyclingmagazine : 今日はどんな日だった?

ベン・ツヴィーホフ: 昨日に続いてかなりハードだったよ。今日は本当に辛かった。終わってホッとしているよ。できる限りチームのアシストをしようとしたんだけど、正直言って、昨日逃げたツケをモロに感じたよ。レンニがすごかったね。やったよ!!

C: レンニは今日はみんなに豪勢におごらなくちゃならないのかな? グランツールのステージトリプルはすごいよね。

ツ: 絶対そうだね。でも彼ならそれぐらいやっても不思議じゃないよ。僕のお手本だし、常に何かを学び取れる選手の一人だ。でもそれ以上にむちゃいい奴だよ!きっとみんなに派手に奢ってくれるよ 笑)

C: 泥道は君にはどう感じた? むかしのマウンテンの時代を思い出したりしたかい?

ツ: 僕としてはそんなにワイルドだとは思わなかったけど、きっと聞く相手をまちがってるね 笑)

C: それじゃあ、休息日前のお約束だ。休養日は君にとってどのぐらいうれしいか、10段階でお願いするよ。

ツ: うーん、7。 でもメンタルな面を充電するためにもう少し大きいかなぁ。

C: ありがとう、ベン。うまく回復してね、また明日。


昨日の放送の栗村さんが言っていたナショナリズム剥き出し時代のブエルタ、デルガド初優勝の時の話は説ブログでも、5、6年前に紹介したことがありますので、興味があればどうぞ。

1985年のブエルタ 


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ツヴィーホフのブエルタツィート日記 (8)

2023.09.03.10:44

結局エフェネプールって自分のペースで走るタイプなんですね。ただ、その自分のペースが、他の選手がアタックできないスピードってことでしょうか。第6ステージのように、誰かがドンと先にアタックしちゃうと、それに合わせるってタイプじゃないのかな。あとは自分のテンポで行くしかない。

だから昨日は早めに先頭に出てずっと先頭交代なんてしない。他の選手たちはアタックするにはちょっときついってペースで、そのままゴールまで引きっぱなし。

例えが適切かどうかわからないけど、コッピとバルタリの戦いを思い出します。バルタリは典型的なインターバル走行で登って、ライバルたちを疲れさせたのに対し、コッピはロープウェイのようと形容されるような滑らかな走り方で、バルタリのダッシュで引き離されても、そのうち追いついてしまう。

さて、昨日は序盤から逃げの大集団にボーラから一人入っていたツヴィーホフ、なんと言ってるでしょう。


Cyclingmagazine : 今日はどんな日だった?

ベン・ツヴィーホフ: 調子は良かったと勘違いした1日だね。

C: 逃げ切れるという希望はどのあたりまで持っていたの?

ツ: 結構長く思ってたよ。だって逃げグループのメンツがほぼ理想的だったじゃん? 一日中スタミナ配分をうまく管理して走ってたよ。そしてバルデをマークしてた。たぶん、最後になれば彼が一番強かっただろうからね。

C: どんなふうにペースを配分したの? 常にアタックがあったし、なんども集団が別れたよね。自分の勘に頼ったの? それともチームカーからの指示?

ツ: 僕としてはやりすぎないように心がけた。だけどああいうアタック合戦は、クライマータイプの僕には結構辛いんだ。だから僕としては集団が一定ペースで行ってくれることを願ったね。だけど、ロットが四人いたのに、一定ペースを作ろうとはしなかったね 苦笑)
 もちろんチームカーからは何度も指示が出たよ。でも今日はそんな暇はなかった。ずっと、お釜に圧力かかりっぱなしで、シュンシュンいってたからね。

C: 君はロードに移ってきてまだ日が浅いよね。ああいう集団の中では、逃げグループでの戦術のようなものについて、他の選手たちはやっぱり経験豊富だと感じることはあるかい?

ツ: うん、それは感じるね。でも初日からずっと注意深く、強い選手たちのやり口を勉強させてもらってるよ。今日はいずれにしても、僕にとってやり方としてはベストの逃げだったね。レースが終わって結構足にきてるよ。

C: ありがとう、ベン。うまく回復してね、また明日。


ボーラは、今度はヴラソフがアイデブルックスより30秒ぐらい先にゴール、総合では仲良く3秒差で15位と16位。ふたりそろってトップ10も可能だと思えますが。。。

まあ、今日は2級の頂上ゴールなので、あまり大きく変動がないかな?


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ソ連の「無葛藤理論」をめざす人たち

2023.09.02.11:19

先日紹介した「ごまかさないクラシック音楽」に教えられたんだけど、旧ソ連には「無葛藤理論」なるものがあったんだそうだ。調べてみると、当初は文学理論・芸術理論としてはじまったそうだけど、後々には社会全体の見方となっていった。

つまり「葛藤があるということは、まだ矛盾があるということになってしまう。ソ連はすでに葛藤を克服して、ユートピアを実現しているのだから、『無葛藤』だと。」西側には「貧乏人がいて苦しんで葛藤しているようだけど」ソ連は「すでにユートピアを達成しているのだから、みんなニコニコしている。」(「ごまかさないクラシック音楽」p.310-311)

おかげでソ連のモスクワ音楽院の教授はこう言ったそうだ。「皆さんがこの国で作曲家として生きていくために、どうしたらいいか。それは皆さんが書きたいと思う音楽を書かないようにすることです。」(同p.310)

今の日本を見ていると、権力者たちが、そしてそれに追従するホシュを自称する連中が目指しているのは「無葛藤国」日本だってのがわかる。

昨日の続きだけど、関東大震災時に差別意識に駆られて起きた大虐殺事件や南京事件の歴史を改竄、隠蔽したがる人たちが目指しているのは、ソ連の「無葛藤理論」だ。北朝鮮のマスゲームのように、みんなが無葛藤でニコニコしている世界だ。


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アンコウ

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あんけ・たつや。欧州ロードレースに興味を持ってすでに30年以上。主にドイツ人選手を応援。特に青田刈りにいそしむ。歳にも関わらず、あらゆる点ですごいミーハー。そのほか好きなものは、読書、音楽はバッハと友川カズキ、北方ルネサンス絵画、映画、阪神タイガース(村山、江夏以来ですが、強すぎないこと希望、弱すぎはもっと困るが)。北欧の社会民主主義に対する憧れ強し。家族構成は連れ合いと娘三人。

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